5月20日、国際刑事裁判所(ICC)がイスラエルのネタニヤフ首相や国防相、ハマス幹部ら計5人の逮捕状を請求し、それに対してイスラエルと米国が強く反発しています。ICCは、この5人が、ガザ地区等で戦争犯罪と人道に対する罪に関与した「合理的な根拠がある」としています。

ネタニヤフはテレビカメラの前で激しく反発し、ICCの逮捕状請求は「反ユダヤ主義をあおるものだ」と言っていましたが、それは彼の誤解です。この逮捕状請求の前から、米国の大学をはじめ世界各地で反イスラエルのデモが起こっていましたし、私が反イスラエル感情を抱くようになったのはネタニヤフのせいです。ICCのせいではありません。

逮捕状が発行されれば、ネタニヤフ首相は「戦争犯罪人」となり、政治活動が大きく制限されることになります。

 

揺れながらもイスラエル寄りの米国

 米国の態度は、米国の世論、国際世論に配慮してイスラエルに自重を求めるなど、揺れ動いてはいますが、基本的にはイスラエル寄りです。国連安保理ではパレスチナの国連加盟について拒否権を行使しました。ラファへの侵攻をイスラエルに思いとどまらせるため軍事支援の停止をちらつかせましたが、結局は続けています。メディアや専門家の分析によれば、ユダヤ資本からの献金中止の圧力に屈したようです。

 今回の件も、ネタニヤフが悪いことは米国も承知しているはずなのに、ICCを非難し、圧力をかけようとしています。

 

ダブルスタンダードでは世界のリーダー失格

 以前、ICCがプーチン大統領やロシア軍幹部の逮捕状を出した時には、米国はもろ手を挙げて賛同していました。今回、ネタニヤフのガザ地区における一般市民の殺戮行為は、訴追に値するものであることは明白です。
 ここで米国がICCに敵対する行為を取ったりすると、世界からダブルスタンダードと非難され、さらに孤立します。イスラエル国内でさえ非難する人の多いネタニヤフをこれ以上擁護することは、ロシアや中国を喜ばせ、米国にとっても危険なことです。

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