本書を原作として、ねこクラゲ倉田三ノ路という二人の漫画家の作画によるコミックスが、別々に出版されています。私は、ねこクラゲのコミックスを読んでおもしろかったので、テレビのアニメも見始め、原作のラノベも読み始めました。二つの漫画は原作は一緒なのでストーリーの概要は同じですが、細部でエピソードの微妙な違いがあります。私も倉田三ノ路版のコミックスも読み、両方楽しみました。

 2011年から小説投稿サイトで小説の連載が始まり、その後コミックスが出版され、アニメ放映も始まりましたが、2024年7月現在、最も先行しているラノベもまだ完結しておらず、まだまだ続きそうです。

 

 舞台は架空の帝国ですが、登場人物の名前や宦官、纏足などの風俗から、明らかに中国です。主人公の少女猫猫(マオマオ)は花街で薬屋として働いていましたが、薬草を採集しているときに誘拐されて下女として後宮に売られ、働き始めます。

 その後宮では、妃や皇子が次々と病気になり、皇子が亡くなります。猫猫は西方に留学経験もあって非常に博識、有能な医師である養父から薬や毒、その他科学全般にわたる知識を授かっていることから、病気の原因は白粉(おしろい)に含まれる鉛の毒であることを見破ります。それから能力を評価され、持ち込まれる難事件、相談事を養父から教わった医学、薬学、化学、物理等の知識を駆使して解決していく痛快なストーリーです。恋物語も挿入されています。最近の巻は宮廷を離れ、中国の辺境部、西域と思われる地域が舞台になっている部分が多いようです。

 事件や困りごとを解決するために彼女が活用した知識は、鉛中毒、炎色反応、粉塵爆発、モル凝固点降下、食物アレルギー、遺伝、唾液によるでんぷんの分解など、広範囲にわたっています。中学の理科、高校の化学、物理、生物などで実験したことをを思い出しました。

 ストーリー、エピソードの大部分は小学生が読んでも楽しめます。しかし、基本的には成人向けです。下ネタ、花街の妓楼で使われる性のテクニックなども登場します。さほど露骨ではない形ではありますが・・・。

 物語はまだまだ続きそうです。これらのラノベ、コミックス、アニメにはまってしまうと、時間などどんなにあっても足りなくなってしまう気がします。仕事を引退しても、退屈する心配はなさそうです。

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