県を退職後も、数年前までは、時期になると市町村の新採用職員等に地方自治制度、地方公務員制度などの講義を担当していました。そんな時、新人に対して解説しながらも、「自分はちゃんと正しく行動できるだろうか?」と不安を感じていた項目があります。それが、地方公務員法第32条(法令等及び上司の職務上の命令に従う義務)です。
第32条 職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
通常の場面ならば当たり前の内容ですが、問題は、上司の命令が違法だった場合です。法令に違反する職務命令は当然に無効ですから、職員は自らそれを判断し、命令、指示に従ってはならないこととされています。私が講師をしていたころ、森友学園の事件が騒がれており、上司から公文書の改ざんを命じられたり、市の土地を市長のお友達の会社に不当に安く売ることを指示されたりした場合を例に説明しました。内心、自分は正しい行動を取れるかどうか不安を抱きながら・・・。
「法令及び上司の職務命令に従う義務」 参照願います。
そして今回は兵庫県知事の問題です。補助金の不正な還流の操作を命じられた課長が、心労で自殺されたと報じられています。一方で、公益通報制度に反し、告発した職員を探す作業が副知事らによって行われたようです。また、告発内容についての調査結果を待たずに告発した職員を処分してしまった件については、事務方は一応は抵抗したようですが、結局は知事に押し切られたようです。
今回の兵庫県の事例、上司の違法な命令には絶対に従ってはならず、拒否しなければならないのだということを、全国の公務員に心から理解させる先例になることを願っています。
![]()
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。
サイト案内(目次)へ
コメント