米国トランプ政権がウクライナに対してクリミアを放棄するよう迫っているようで、ゼレンスキー大統領が「プーチンに報酬を与えてはならない」と反発していることが報じられています。彼の主張には心から賛同しているのですが、米国が裏切った今となっては、やむを得ないのかもしれません。
米国の裏切り
2008年のNATO首脳会議において、独仏などがロシアを刺激することに難色を示していましたが、当時の米国共和党ブッシュ政権が旗を振ってウクライナとジョージアの「将来の加盟」で合意に持ち込みました。ウクライナはそれ以前からNATO加盟の希望を示していましたが、米国がそれを助長していた歴史があります。
それがロシアを刺激し、ウクライナ侵略に踏み切らせたにもかかわらず、米国が今になって裏切りました。ウクライナは、大国に翻弄された犠牲者です。
得をしたのは中国、北朝鮮、そして米国か
この戦争によって、仮にロシアがクリミアなどを得たとしても、トータルで得はしていないでしょう。中立を保ってきたスウェーデンやフィンランドをNATO陣営に駆け込ませてしまい、戦争をしている間にシリアなどへの影響力も失われました。また、ロシア軍が意外に弱く、装備も劣悪で、ロシア製兵器の性能がお粗末であることがバレてしまいました。それらの結果、中国に頼らざるを得なくなり、完全に格下扱いされるようになってしまいました。
大量の国民が国外脱出しています。ロシアの国力が落ちたのは間違いありません。
米国は、自国の兵士の血を流さずにロシア軍に大損害を与えました。膨大な軍事援助は行っていますが、大部分は米国の軍事産業に流れているでしょう。ただ、トランプ政権になって、米国が西欧などから「裏切者」呼ばわりされるようになってしまったことは、長期的に見ればマイナスに働くと思います。
米国を頼りにしてはいけないことは、日本としてもよく分かったと思います。米中を天秤にかけながら、生き残りを図らなければなりません。
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