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研修会などで社会人になったばかりの人たちの前で話す機会があると、勉強を続けるべきこと、その中でも、座学を軽視しないことをお願いしています。
近年、社会の変化のスピードが昔よりずっと速くなり、現在自分が持っている知識がすぐに陳腐化してしまいます。常にアップデートは欠かせません。これは、当然なことです。
座学を軽視する人
「俺は仕事をする中で勉強しているので、本による勉強など不要だ。」という信念をもっている人もいますし、特に信念もなく、特別な勉強をしない人も大勢いらっしゃいます。
私はかつて、よく本を読む上司に仕えたこともあり、反対に、実務経験一辺倒で自己啓発的な本は全く読まない上司に仕えたこともあります。前者は、勤務時間が終わるとすぐに帰宅しておられました。その上司は、「失敗の本質」といった類のビジネス書や歴史書を多読しておられ、その効果だと思うのですが、業務について我々には思いつかない方向性を示してくれたり、示唆を与えてくれました。一方、本を読まない上司には、参考にはなるような助言はいただけませんでした。
OJTももちろん大切ですが、座学も必須です。
座学を重視すべき理由1 自分の経験だけではダメ
座学を重視しなければならない理由の第1は、自分の経験だけでは全く不十分ということです。公務員は、どんな状況下でも適切に対応できることが、優秀な職員の条件です。そのためには、自分一人の経験だけでは全く不足であり、歴史上の事象に学んだり、過去の事象の集大成である経営学などに学ぶ必要があります。
また、例えば、新たな分野、例えば、公務員の仕事をしているだけでは、企業会計、簿記の仕事は学べませんが、仕事の外でそれを学んでおくことで、他の職員より上質の仕事ができます。
座学を重視すべき理由2 重要な決定の効果は自分で経験できない
これは、「最強組織の法則」(センゲ)などの経営書に書かれていて、確かにその通りだと感銘を受けました。重要な決定ほど、その本当の結果が現れるのは遅くなり、決定を下した本人はそれを体験できないことが多いということです。センゲは、経験から学ぶというのは錯覚だとまで言っています。
例えば、製品の魅力が低下したので業績の落ちている企業で、営業部長が営業マンに対して、「足で稼げ」などとハッパをかけたとします。営業に力を入れれば、一時的に業績は回復するかもしれず、その営業部長は栄転します。しかし、製品に魅力がないことが本当の原因ですから、優秀な営業マンほどバカバカしくなって退社してしまうなど、問題はより深刻になってしまいます。
座学を重視すべき理由3 異なった状況下での成功体験は役に立たない
これは、理由2にも通じることです。例えば、バブル時代の成功体験を参考に、現在の状況に対応しようとすることは、命とりかもしれません。
私も、老骨に鞭打って、勉強を続けたいと思います。
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