朝ドラ「あんぱん」を毎日楽しんでいます。7月14日の放送分で、主人公の一人の嵩が軍隊時代にお世話になっていた八木上等兵に再会します。八木は、ガード下で浮浪児たちにコッペパンを配り、「どん底」を読み聞かせていました。
高校生のころに読んだ「戦争と平和」(トルストイ)を読み返していたところだったのですが、「どん底」は読んだことがなかったので読みたくなり、図書館で借りてきました。
これは、戯曲です。ストーリーらしい展開はなく、地下の穴倉のような木賃宿で暮らす10数人の男女の日常生活を描いたものです。各住民には個室などはなく、部屋の壁沿いに板寝台がいくつも据え付けられていて、汚れたカーテンがかかっているだけです。
住民たちは、錠前屋、肉饅頭売り、娼婦(おそらく)、人足などですが、どうやって生計を立てているのか分からない連中もいます。その「どん底」で、酒におぼれ、嫉妬やいさかいをし、議論しながら、その日暮らしをしています。そんな希望の持てない暮らしの中で、人間は何のために生きているのか等と考えています。巡礼の老人が、それに対する答えのようなものも示しています。
「あんぱん」で八木上等兵が子供たちに読み聞かせていたのは、「仕事が楽しみなら、人生は極楽だ!仕事が義務なら、人生は地獄だ!」の前後の部分です。ここは、「どん底」の中でも名言として有名なようです。経営学の名著「最強組織の法則」(センゲ)の中にも似たような言葉がありました。
ロシア文学は、登場人物の名前を覚えるのが大変です。同じ人が何通りかの名前で呼ばれるので・・・。子供たちに読み聞かせても理解できるとは思えませんが、それなりに楽しめました。
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