共同通信などが報じたところによると、農林水産省は12月25日までに、コメを「需要に応じて生産する」との文言を食糧法に明記する方針を固めたとのことです。令和の米騒動受けて石破前政権がせっかく増産を掲げたのに、また逆戻りのようです。また、コメ不足に備える民間備蓄の新制度では、供給不足の兆候がある場合、事業者に機動的に市場へ放出してもらうようにするとのこと・・・。
農水省には、食料自給率を上げようとする気が全くないようです。それどころか、この政策では、自給率がますます低下することは必至です。「需要に応じて生産」を明記するなら、「需要の拡大」も明記しなければ、生産縮小の悪循環になります。
今のコメの小売価格では、コメは輸入小麦によるパンや麺類より割高です。所得の低い層は、米飯中心の生活をあきらめ、パンや麺類にシフトせざるを得ないでしょう。それでコメの需要が減ったら、生産も減らすことになり、日本のコメ作りは衰退の一途をたどることになります。
ぬるま湯政策で、コメの価格は高値で維持され、生産調整の補助金等も維持されるのでしょう。また、今後は、コメ高騰を抑えるために政府備蓄米を市場に投入することも、原則としてできなくなりそうです。JA全農なども当面は儲かるかもしれませんが、間違いなくジリ貧です。
昨年来の米騒動で、農家がコメを作り続ける気持ちになる米価は、小売価格にして5キロ4千円ほど、低所得者を含む多くの消費者が無理なく米食を続けられるのは小売価格で5キロ2千円ほどであるようです。食料安全保障のため、自給率を上げるには、この差分を農家への所得補償で埋めなければなりません。生産調整・減反のための補助金を廃止し、生産のための補助金にしなければなりません。
欧米先進諸国が補助金を投入して戦略物資として小麦を過剰生産し、輸出している以上、日本も対抗しなければ非常に危険です。日本は、欧米に生殺与奪の権を与えることになってしまいます。
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