1月21日、2022年に安倍元首相を手製の銃で撃ち、殺害した罪などに問われている山上被告(45)に対し、奈良地方裁判所は、無期懲役の判決を言い渡しました。これは他の殺人事件と著しくバランスを欠く重すぎる不当な判決です。

 最高裁判所のサイトでは、裁判員制度が施行されてから平成23年8月31までの量刑分布表が掲載されています。少し古いのですが、裁判員制度による量刑への影響を分析するための資料のようです。それによると、殺人罪については、全体で335件の判決のうち、無期が15件、死刑が3件で、合わせても無期懲役以上は5.4%程度に過ぎません。最も多いのは11年を超え13年以下の区分で43件で、大部分は20年未満です。

 したがって、被害者が多数だったり、強姦殺人だったり、悪質な営利目的だったりした以外で無期懲役になるのは、極めて異例でしょう。被害者が上級国民の場合は刑が加重されるような不文律でもあるのでしょうか?政権に忖度したのではないかと疑いたくなります。この無期判決は、社会的地位によって人の命に差をつけるものです。

 この事件は、被害者は一人だけであり、民主主義の破壊を狙った政治テロでないことも明白です。安倍氏は教団の広告塔の役割を果たしていて、被告の悲惨な過去に対して全く責任がないとは言い切れません。

 再犯のおそれなどは極めて少なく社会に与えた影響もむしろプラスです。この事件によって教団の危険性があらためて認識され、脱会した信者や信者の家族など教団の被害者が救済されてもいます。教団に恨みを抱くに至った被告の生い立ちを全く斟酌していないことも不当です。
 被告側が控訴し、判決が是正されることに期待します。

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