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 住民税とは、個人及び法人の所得に対してかかる都道府県民税と市町村民税の総称です。

  (法人住民税は、誰もが知っておくべき知識を少し超えるので、以下は個人住民税についてのみ説明)

 

課税の仕組

  課税の対象となる「所得」の考え方、つまり収入から経費を差し引いたもうけのことをいう点や給与所得控除の仕組等は基本的には所得税と共通です。

ただし、所得税はその年の所得をその年度の課税対象としているのに対し、住民税は、前年の所得を課税対象としている点が大きな相違点です。

所得税 新社会人の基礎知識」参照

 

個人住民税は、県民税と市町村民税を合わせて市町村が徴収し、後で都道府県の取り分を都道府県に交付することになっています。したがって、一般の個人は県に直接県民税を納めることはありません。ただし、滞納の場合は、県が出てくることもあります。

 

 個人住民税は、一人いくらで決まっている均等割と、所得に応じて課される所得割の合計額で課税されます。また、市町村の住民のほかに、その市町村内に家屋敷や事務所を有している人は、均等割だけ課税されます。

均等割は、市町村が3500円(平成29年時点。以下同じ。)で都道府県が1500円、所得割は、市町村が6%で都道府県が4%が標準です。つまり、都道府県と市町村を合わせて、均等割が5000円、所得割が10になります。

ほかに預金の利子や株式の配当について、利子割、配当割等があります。

 

住民税の性格

  租税には、一般に、税を負担する能力(担税力という。)に応じて(応能)という考え方と、受ける行政サービスに応じて(応益)という考え方の2つがあります。そして、税金の種類、性格に応じて、応能、応益の強弱があります。所得税は応能の性格が強く、住民税はなるべく広い範囲の人に納めてもらうという考え方から、応益の性格が強いとされています。したがって、所得が低いために所得税が課税されない人も、住民税だけは課税される場合もあります。

生活保護世帯や最も所得が低い層は所得税も住民税も課税されませんが、それより少し所得の高い人は住民税均等割だけ課税され、もう少し高い人は均等割に加えて住民税所得割も課税され、さらに高い人は所得税も課税されるという構造になっています。

 

住民税の申告と特別徴収

 住民税は、一般的にはわざわざ申告する必要はなく、市町村が税務署(国の機関)から住民の所得に関するデータの提供を受けて、それを基に課税します。ただし、所得金額が微妙で、所得税の納税義務は生じないけれども住民税の納税義務は生ずる人については、市町村に住民税の申告をする義務があります。

 

 住民税は、原則として前年の所得に対して課税されます。つまり、H29.1.1からH29.12.31までに確定した所得に対しては、所得税はH30.3.153/15が土日の場合は直後の月曜日)までに申告、納付しなければなりませんが、住民税は、H30年度分住民税として課税されます。

給与所得者については、H30.6月分~H31.5月分の給与から天引き(所得税「源泉徴収」と異なり、「特別徴収」という。)され、特別徴収義務者(雇い主、給与支払者)が本人に代わって市町村に納付します。そのため、市町村は、税務署からのデータに基づき、毎年5月中旬までに、各給与支払者及び給与を受け取る人に対し、6月以降特別徴収すべき税額を通知します。

 

 だから、新卒採用の新社会人の場合、就職して1年目は前年(学生時代)の所得がほとんど無ければ、所得税の源泉徴収だけで住民税はまだかかりませんが、2年目の6月の給料から住民税の特別徴収が始まり、天引きが大幅に増えます。昇給があまりなければ、手取りは減る可能性が大きいと思います。2年目は、勤め始めた年の4月から12月の9か月分の給与だけ対象で特別徴収額もあまり多額じゃないかもしれませんが、3年目になると、2年目の1月分から12月分の丸1年分の給与が対象になるので、さらに特別徴収税額が増えて手取りが減るかもしれません。あらかじめ覚悟して、あまり無駄遣いしないことをお勧めします。

 

 住民税は、1月1日現在の住所地の市町村が課税します。年の途中で引っ越しても、その年分は前の住所地の市町村が課税します。例えば、H29.4.1に転勤で住所をA市からB市に移した人も、H30.5月分の給与まではA市の特別徴収分が天引きされます。H30.1.1にB市に住所があれば、H30.6月分の給与から、B市分の特別徴収が始まります。

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