4月23日、財務省は財政制度等審議会の分科会で、今後の18歳人口の減少を見据えて大学数を縮減していくよう、数値を示して求めました。文部科学省も規模の縮減の必要性は認めているものの、数値目標はこれまで示していません。

大学削減は必要

 財務省が提示した推計では、2040年までに少なくとも学校数250校程度、学部定員18万人程度の縮減が必要とのことです。人口、特に若年人口が減少しており、半数を超える53.2%の私立大学が定員割れの状況にあるのですから、大学数や定員の削減はやむを得ないものです。また、学力が著しく低い大学生も多く、義務教育レベルのやり直しをやらざるを得ない大学も多いようです。

 低学力の学士を増やしても無意味であり、社会の資源配分の最適を目指すためにも、大学の削減は必要です。ただ、生活の安定のために大卒の資格が欲しい、子供に大卒資格を与えたいという親の気持ちも理解できます。学力だけが人間の能力ではなく、大卒資格がなくても安定した生活を得られる社会の構築が必要です。

大学廃止には少し複雑

 学生が集まらない大学の廃止が必要なことは理解していますが、少し複雑な気持ちもあります。

 私が在職していた県も含め、昭和の末から平成の初めにかけて、多くの県や市が多額の支援をして大学を誘致しました。大学進学率の向上、若者の流出防止、地域振興を狙ってのことです。あのころ開設された大学の多くは大幅な定員割れに苦しんでいます。地元自治体の支援がなければ存続できないでしょうが、将来展望を明確に描けない支援などすべきでないでしょう。
 40年ほど前、大学設立に多額の支援をしていたころは、地方にもまだ将来への夢がありました。今は・・・。
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