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 この著者の前著、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』の2冊を以前に読んで、衝撃を受けました。だから、この本の題名を見れば、おおむねどんな内容か想像できたのですが、あらためて読んでみて、あらためて日本の置かれた屈辱的な状況を再認識しました。

 

 本書などの内容は、著者自身も言っているように、いわゆる陰謀論だと思われるかもしれませんが、米国で公開された複数の公文書や、外務省の文書に裏付けられた事実だと信じざるを得ません。

 

 米軍と日本政府との間で結ばれた「基地権」と「指揮権」の密約については、前著で詳しく論証されているものを要約して書かれています。

 日本の国土を自由に軍事利用できる権利(基地権)

 戦時には自衛隊を米軍の指揮下に置く権利(指揮権)

 また、米国政府内にも、米軍による日本の主権侵害のあまりのひどさに、眉を顰める人たちも多いとのこと、この人たちと連携できればと思います。

 

 さらに、戦後の日本の政治の動きについての分析に、なるほどと思わせる興味深いものがありました。

 一部、他書の引用のようですが、その内容は、

 ①自民党右派    安保賛成 改憲

 ②自民党リベラル派 安保賛成 護憲

 ③社会党ほか    安保反対 護憲

 この三つの勢力が、戦後長らくそれぞれ3分の1ずつの議席を持ち、そのうえで①②が安保体制を守り、②③が憲法9条1項(戦争の放棄 ≒ 海外派兵の禁止)を守るという体制が生まれた。そのバランスの下で、②の勢力が政界の中心として主導権を握り、「自衛隊と米軍基地は合憲だが、海外派兵は違憲」という憲法解釈が定着した。

 自衛隊を海外で使おうとする米国政府の要求に対し、歴代政府が、「憲法9条があるから自衛隊の海外派遣は無理です。だって、もともとあなたたちがその条文を書いたんでしょう?」と言って、抵抗を続けてきた。

 

 米軍に基地権、指揮権を握られた状態を脱するまでは、②の路線を続けることが最も賢いやりかただったと思います。また、戻れないものでしょうか?

 少し前まで大勢おられた自民党リベラル派の人たちは、どこへ行ってしまったのでしょう?
 この本がベストセラーを続けていることに、救いを感じます。
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