ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> ふるさと納税 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:ふるさと納税

 6月12日、ふるさと納税について会計検査院が調べたところ、自治体全体では2024年度決算で863億円のマイナスだったことが報じられました。返礼品の調達や仲介サイト運営事業者への手数料といった募集経費のほか住民税控除があるのですから当然です。

 ふるさと納税の24年度の寄付総額は過去最大の1兆2728億円で、この寄付総額から住民税控除額を差し引いた5038億円が事実上自治体の歳入となる一方、募集経費が5901億円に上り、歳出が歳入を863億円上回ったとのことです。赤字額は22年度が580億円、23年度が1060億円で、17年度以降、歳入より歳出が大きくなる傾向にあり、検査院は「自治体全体でみると、歳入総額を減少させる方向」と分析しているとのことです。

赤字863億円は甘すぎる数字だ!

 会計検査院が発表した863億円の赤字というのは、過少に粉飾した数字だと思います。

 この制度は、寄付金額から2千円を超えた部分が税から控除される仕組みです。別のデータで、この税額控除を受けた対象者の数は約1千万人ということなので、2千円を乗じた200億円が税額控除の対象にならなかった金額です。寄付総額の1兆2728億円からこの200億円を差し引いた1兆2528億円が納税すべきだった額から控除されてしまった額です。本来自治体の歳入になるはずの税額が1兆2528億円で、それをわずか200億円増やして1兆2728億円の寄附金に
するために、5901億円もの募集経費をかけているのです。
 そう考えると、5901億円から200億円を引いた5701億円が赤字額といっていいかもしれません。
こんな制度がなければ税額控除などする必要はなかったわけですから、損失の計算で、控除税額を差し引く必要などないでしょう。

 こんな妙な計算式で863億円という過少な赤字額を導いたことに、意図的なものを感じます。制度自体の根本的な問題から目をそらし、返礼品率やあっせん業者への手数料等の問題に矮小化したいようです。調査結果の公表の前に総務省等とすり合わせをする過程で、この制度を守りたい政治家連中への忖度が入り込んだのかと想像しています。

この制度は廃止一択だ!

 この制度は、住所地の自治体に入るべき税額を、返礼品の生産者やあっせん業者等に分け与えるものですから、赤字は当然です。

 私もこのブログで再三主張していますが、公共サービスを提供している住所地以外の自治体への「納税」を容認し、受益と納税という租税の根本原則に反する愚かな制度です。しかも、所得の多い人ほど恩恵を受けられる金持ち優遇策でもあります。

 「ふるさと納税という愚かな政策」

 「ふるさと納税制度は廃止か大幅改正を」 参照願います。

 自分で購入する代わりにふるさと納税でゲットしようとするケースが多いので、消費拡大効果も大きくはないでしょう。一部の業者が潤っているだけです。
 この愚かな制度は、速やかに廃止すべきです。
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 政府・与党が、ふるさと納税で受けられる税金の控除額に「定額の」上限を設ける方向で検討していることが報じられました。現在も受けられる税金の控除には上限がありますが、この上限は定額ではなく所得によって決まります。所得が高い人ほど多額のふるさと納税ができて高額の返礼品を受け取れ、露骨な「金持ち優遇」でした。

 そもそもこの制度、租税の大原則である納税と公共サービスの提供との応益関係を無視した馬鹿げたものです。廃止すべきですが、この制度で既得権益のようなものが生じてしまっているので、急な全廃は難しいでしょう。であれば、大幅な見直しをすべきです。

 政府・与党が検討しているように定額の上限を設けるのも一案だとは思いますが、それならばかなり低い金額(5万円程度)に抑えなければ、金持ち優遇が続いてしまいます。

 名前のとおり、生まれ育った自治体などに寄付で恩返しするという本来の制度の趣旨に戻し、寄付先を故郷の自治体に限るのも一案です。子供のころ故郷の学校に通い、稼ぐようになったら都会に出てしまう状況は、地方にとっては理不尽なものですから・・・。
 節税と返礼品狙いの道具になっている現行制度は、早急に是正願いたいものです。
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 7月10日、楽天グループが、ふるさと納税へのポイント付与を禁止する総務省告示の無効確認を求め、東京地方裁判所に提訴しました。総務省は2024年6月にふるさと納税の指定基準を見直し、2025年10月以降は、寄附に伴いポイント付与を行なうサイトを通じた募集が禁止されることとなっています。「楽天ふるさと納税」を展開する楽天グループはそれに反対し、ネット署名なども展開してきましたが、この度、提訴に踏み切ったものです。

 楽天の主な主張は、次のとおりです。

 ポイント付与等の過熱に歯止めをかける必要があったとしても、付与上限を設ければ十分であり、全面禁止する必要はない。

 ②ポイント付与規制は、営業の自由に由来するポータルサイト事業者の運営方法を過剰に規制するものである。

 国会で法令改正をせずに告示で禁止を定めることは、総務大臣の裁量権の範囲の逸脱であり、違法・無効である。

 どういう判決になるか分かりませんが、私は楽天側に理があると思います。営業の自由を制限するようなことを、法律改正ではなく告示だけで行うことは「法律の留保の原則」から外れています。
 私は、所得の多い人ほど利益を受けるふるさと納税の制度自体に反対しています。そもそもが不公平な制度なのに、こんな枝葉末節で民間の競争を制限するなど、バカバカしい!
 
ふるさと納税という愚かな政策 参照願います。
 これを機に、制度自体を廃止してはいかがですか?

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 先日、ネットに東京都世田谷区の保坂区長が、ふるさと納税制度を批判されている記事が掲載されていました。私も以前からこのブログでもこの制度を批判し、廃止すべきだと主張していたので、我が意を得たりという気持ちです。

 「ふるさと納税という愚かな政策」 参照願います。

 区長が指摘されているのは、まず「高額所得者を優遇する」制度である点です。自治体に寄付をすれば相当の返礼品が得られ、寄付額から2千円を控除した額が所得税から控除されます。高額な寄付をして豪華な返礼品をたくさんゲットしても、自分の実質的な持ち出しは2千円だけです。この制度の対象になる寄付金額は所得が多いほど高額になり、多くの返礼品をゲットできます。まさに高額所得者を優遇する馬鹿げた制度です。

 区長は、その他に、都市部からの財源流出、流出財源分を地方交付税で補填することになっていること、不交付団体はその補填も受けられないこと等を指摘されています。

 私も同感です。

 そもそも、この制度、「受益と負担の一致」「担税力に応じた負担」という租税の根本原則を逸脱しています。当然、こんな制度に反対した官僚もおられましたが、菅元首相が左遷してしまったようです。

 さらに、徴税費用が非常に割高になっています。行政サービスに使うべき財源が、返礼品になってしまっています。

 区長は、国会での見直し議論を喚起するよう取り組んでおられるとのこと。がんばってください!応援しています。
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 泉佐野市が多額のふるさと納税を集めたことを理由に地方交付税を減らされたとして国に決定の取り消しを求めた裁判で、大阪高裁が市の訴えを却下しました。

 泉佐野市が、ふるさと納税で多額の寄付金を集めたことを理由に、2019年度の地方交付税が前年度と比べて4億4000万円ほど減額され、国に対し決定の取り消しを求めて提訴していました。 1審の大阪地裁は決定の取り消しを命じたものの、2審の大阪高裁は5月10日、「地方交付税独自の紛争処理手続きがあり、裁判の対象とならない」として1審判決を取り消し、市の訴えを却下しました。判決では、「国と地方公共団体を当事者とする紛争は、基本的に法律上の争訟にあたらず、国会審議などの民主的な統制の対象とすることで解決すべきであり、本件は裁判所が裁判する権限はない」とも言っています。

 

変な判決だ!

 これは、司法の権限を異常に小さく解釈した、変な判決だと思います。

 独自の紛争処理手続があるのは地方交付税だけではなく、税金など、いろいろな場面で存在します。独自の紛争処理手続で争った結果に納得できなければ、裁判所に訴えられることになっているものも多く、独自の紛争処理手続があるから裁判所は関与しないというのは変です。

 また、国が行う処分に自治体が不満があれば、裁判所に訴えることができることが原則であり、明確な禁止規定もないのに、裁判所に訴えることはできないなどと解釈するのはおかしいでしょう。

 

 地方交付税のそもそもの趣旨からすれば、ふるさと納税で多額の財源を得た自治体の交付税は減らすべきかもしれません。しかし、それはあらかじめ算定の仕方を法令に明記し、制度として組み込んでおくべき話で、今回の総務省のような後出しじゃんけんは許されるべきではありません。
 そんな卑怯なやり口が許されるなら、自治体側としては、危なくて仕方ないでしょう。
 ただ、今回争われているのは普通交付税ではなく、特別交付税です。特別交付税は、総務省にフリーハンドと言っても過言ではない非常に広い裁量権が与えられていて、これまでも総務省は自身の都合で好き勝手に使ってきました。だから、市の請求が棄却されることは私も十分予想していたのですが、却下というのは予想外で、おかしな判決だと思います。
 最もいい解決策は、ふるさと納税制度などという欠陥制度は廃止してしまうことだと思います。総務省も本音はそれに賛成でしょう。もともと総務省は反対していたのに政治がごり押しで導入した制度ですから・・・。

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