8月18日の夜、東京都教育委員会が開催され、24日から始まる東京パラリンピックにおいて学校連携観戦チケットによる子どもたちの会場での観戦について「報告」されました。それに対し、出席した委員全員が感染の急拡大を理由に反対しましたが、都の教育庁は「現場から強い希望がある」などとして、実施を前提に準備を進める考えを示しています。
この報道を見て、教育委員会制度の形骸化を感じました。
私も某県の教育委員会の事務局に通算4年勤務しました。でも、下級幹部だった平成17年度が最後で、平成27年に施行された教育委員会制度の改革後は経験がありません。その当時の感覚からすると、委員が全員反対しているのに事務局が強行するなど、考えられないことで、暗い気持ちになりました。あの「改革」によって、教育委員会制度が形骸化してしまったようです。
教育委員会制度は、レイマンコントロールといって教育行政を一般市民(レイマン。教育や行政の素人)の健全な常識のコントロールに委ねようとするものです。
「改革」以前は、教育委員会を代表するのは非常勤の教育委員の中から互選された委員長で、教育長は事務局の長という位置づけでした。それが今は、首長が直接任命した教育長が教育委員会を代表して教育行政の責任者のようになり、委員会は意見を言うだけの存在のようです。
以前の制度の弊害も理解していますが、ここまで骨抜きにしてしまうとは・・・。
報道では、委員からは、「今は非常事態。リスクを背負って行くほうが教育としてもマイナス。」「今、寄り添うべきは医療体制。テレビによる観戦でも教育の効果はある。」等の意見が出たとのことです。もっともだと思います。
会場ならではの雰囲気もあるかもしれませんが、競技の様子、選手の表情などはテレビの方がよく見えるでしょう。不要不急の外出を止めるよう呼び掛けている中、リスクを冒して子供たちを移動させる意味はありません。委員が言われるように、今は医療に寄り添うべき時です。
「現場から強い要望」というのも、「本当?」という気持ちです。
都教育庁幹部も、教育委員と対立などしたくはないはずです。それでも強行しようとしているのは、都知事の意向だろうと疑っています。
知事の意向などに惑わされず、都教育庁には賢明な判断をお願いします。
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