現在、世間の非難を集めている二つの企業、ビッグモーターとジャニーズ事務所は、いずれも同族会社です。同族会社は、人格高潔な創業者や人格高潔な後継者が支配していれば問題はないのでしょうが、人格高潔といい難い人物が支配してる場合、ガバナンスが機能しなくなります。
株主総会は形骸化してしまうし、正論を言う外部取締役がいたとしても取締役会も最終的には多くの株式を有する株主の思いどおりにならざるを得ません。会社は株主のものですから、やむを得ません。
ジャニーズ事務所は、会社の危機に際して、抜本的な対策が後手に回ってしまいました。問題の原因である創業者の名前を冠した会社名など、変えなければならないことは初めから明らかでした。創業者の相続人が代表取締役にとどまったことも、創業家の相続税対策だったのでしょう。対策が後手に回ってしまったのは、同族会社であることが主因だと思います。
10月2日の会見で示された新方針は、相当思い切ったもので、私は評価できると思います。事務所を解体して新なマネジメント会社という点までは予想はしていましたが、新会社にジュリー氏は出資しないという点までは想定できませんでした。資金はどう工面するのでしょうか?被害者の救済などと合わせて、引き続き注目しなければなりません。
ビッグモーターも同族経営であるが故にガバナンスが機能せず、創業者の息子が経営者の資質もないのに権限を握り、会社を滅茶苦茶にしたようです。顧客の車をわざと壊して保険金を不正請求するなど、そんなことをやった社員は普通ならば全員が懲戒解雇です。組織ぐるみだったので解雇できないのであれば、そんな企業は退場していただくしかないでしょう。その際、創業家には資産がほとんど残らないような結末を世間は期待しているでしょう。そううまくいくか、難しいでしょう。
世間には、同族企業が溢れています。それぞれ、手遅れにならないうちに自社のガバナンスを点検していただきたいと思います。
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