ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> フレッシャーズブック : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

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 前稿では、「地方公務員 フレッシャーズブック」(第4次改訂版)の誤っている部分について御紹介いたしました。本稿では、誤りとは言えないものの、テキストとしては適切といえない、がっかり部分を三つ御紹介いたします。

 おそらく、講師の方が読めばすぐに不備が分かるので、補足されることだろうと思います。

 

人事評価制度と他制度との関係の記載がない

 この制度は、平成26年の地方公務員法改正で制度化され、平成28年度から導入されています。法改正自体は、このテキストの第3次改訂の直後でした。

 この制度は、職員の昇給、昇格、分限等に深くかかわる制度であり、この関わりについては新採用職員にはぜひ教えておくべき内容です。

 人事評価制度については、「人材育成と人事管理」の節に簡単に説明がされていますが、関連部分は見直されていません。基本理念の成績主義等のところにも言及されていないほか、公務能率の向上のところも「勤務成績の評定」という言葉のままになっています。

分限処分、昇格、昇給のところでも触れられていません

 講義の際には、当然、補足が必要だと思います。

 

「文書事務」が古すぎる

  起案用紙の様式などが、昭和の時代のもののようで、古すぎます。「浄書者印」とか「校合者印」の欄があって、「公開区分」の欄がありません。書かれている内容も、もう定年を過ぎた私の新採用時代のような内容です。

 「公用文の作成」の漢字や送り仮名の使い方などの部分も、ほとんど改訂前と変わりないようですが、特に問題なく使えると思います。

 今回の改訂により文書事務関係で唯一充実したのは、「信書」は郵便局等、総務大臣から信書便事業の許可を得た業者に出さなければならないという部分だけです。他の部分と比較してアンバランスなほど詳細に記載されています。改訂を担当されたのが、旧郵政省の人かなと想像し、少しおかしくなりました。

 

退職管理についての記載がない

 この制度は、人事評価制度の導入と同じ法改正で導入された制度です。

 このテキストでは、定年についての項もあり、勧奨退職制度や業務に支障がある場合の定年延長などが説明されていますが、応募認定退職制度や退職管理の解説がありません。

 職員の義務や服務のところにも、追記が見当たりません。

 元職員による働きかけの禁止などの方が、勧奨退職制度などよりも、新採用職員に教えておくべき内容だと思います。 

 

 いろいろ不備はありますが、我が団体では、このテキストを使うことになると思います。

 本稿が、この本をテキストとして使用される団体の講師の方の目に留まり、参考にしていただければ幸いです。

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 ※ 本稿で指摘した誤りの一部は、第4次改訂版第4刷では訂正されています。(2019年2月)

 地方公務員の新採用職員用テキストとして使用されることが多い「地方公務員 フレッシャーズブック」が改訂されました。平成29年度の研修では第3次改訂版を使いましたが、内容的にかなり古いため改訂を待ち望んでいました。それが、せっかく新しく改訂された
4次改訂版にいくつか誤りが残っており、少しがっかりしています。これをテキストに使用される団体は、注意された方がいいと思います。

 使用するなという趣旨ではありません。全体的に見て、この本が最も適当だと思うので、我が団体でも新年度に使用するつもりで、注意を喚起したいという気持ちだけです。だから、万一出版社の方が御覧になっても、怒らないでください。営業妨害になるような書き方はしませんので…。

 

 先日、新年度のテキスト用として講義準備のために配付されたので、我が団体で使用を予定している第1編、第2編だけ、ざっと目を通しました。完全な間違いが二つ、がっかりした部分が三つありました。精査すれば、もっとあるだろうと思います。

 本稿では、使用の際に特に注意いただきたい間違い部分の二つについて、まず、御紹介いたします。

 

休息時間が一般的?

 国家公務員の休息時間が平成18年に廃止され、地方においてもその後順次廃止されました。平成284月時点で廃止していないのは、1団体だけのようです。

このテキストでは、次のように説明しています。

「休息時間は、労働基準法によるものではありませんが、従前の国家公務員の例に準じて、午前・午後それぞれ15分間の休息時間を条例で定めているのが一般的です。」

 平成19年ころにはこういう状況だったかもしれませんが、平成22年ころにはほとんどの団体で廃止されていました。ずっと前から改訂漏れが続いているようです。

 

遅延防止法の説明に誤り

 テキストでは、次のように記載されています。

「地方公共団体が契約の対価を支払うのは、給付完了の確認又は検査を終了した後、相手方から適法な支払請求書を受理した日から、原則として工事代金については40日、その他の対価は30日以内とすることとされています。」

「政府契約の支払遅延防止等に関する法律」では、契約書を作成する場合は対価の支払の時期を明示することとし、その明示すべき時期として、「適法な支払請求書を受理した日から、原則として工事代金については40日、その他の対価は30日以内」としています。また、定めをしなかった場合は、相手方が支払請求をした日から15日以内の日と定めたものとみなすこととされています。単純に、40日、30日以内に支払えばいいものではないのです。

新採用の職員が、庶務、会計に配属され、契約書など作成せずに事務用品を購入した請求書の処理をすることもあるでしょう。30日以内に支払えばいいと思っていると困るので、職員に配付する際は、注意が必要です。

 

誤りとまでは言わなくていいものの、がっかりしたこと、不十分と思われることは、次稿で紹介させていただきます。

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