ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> ラスパイレス指数 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:ラスパイレス指数

 地方公務員の給与を論ずる際、「ラスパイレス指数」がよく使われます。これは、国家公務員の給与水準を100とした場合の各団体の水準を指数で表すものです。対象団体の職員構成(学歴別、経験年数別)を国と同じと仮定して加重計算するので、職員構成の違いが補正されます。報道などでも、各都道府県のラスパイレス指数の一覧表が掲載されたりします。しかし、このラスパイレス指数、今は見方に注意が必要です。

 以前は、ラスパイレス指数によって団体間の給与水準の比較ができました。しかし、2005年の給与構造改革で地域手当が導入されてから、単純な比較ができなくなりました。ラスパイレス指数を算定する対象になっているのは、本給だけで、地域手当は算定の基礎に入っていないのです。だから、都会部の団体と地方の団体で、仮にラスパイレス指数が同じだったとしても、実際の給与水準は最大20%もの差があるのです。団体間の比較は、地域手当の支給率が同じ団体間でしかできません。 

民間企業が利用する場合
 民間企業が、自社の給与水準を国や地元自治体と比較しようとする際にも、注意が必要です。公務員給与実態調査の結果等として公表されている数値の多くは、本給だけの場合が多く、地域手当支給地域の場合はそれを加算しなければなりません。
 例えば、京都市は5級地(地域手当10%)です。京都市内の企業が自社の給与水準を京都市と均衡させようとする場合、公表されている経験年数別の平均額は本給だけの数字であり、これに地域手当分10%を加算した額が京都市の実際の給与水準です。

 民間企業は自社の給与水準を詳細には公表していないため、自社の水準を世間相場と比較する際は、公務員と同じようにラスパイレス指数を算定してみることも有効です。私は、勤務している会社の給与水準を毎年ラスパイレス指数を算定して検証していますが、我が社の給与水準は地元自治体と比較して、ラスパイレス指数の差に加えてさらに〇%の差があることを意識しています。

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 2月12日(日)、NHK総合テレビの「おはよう日本」で、指定管理者制度の問題点について特集されていました。指定管理者制度が、経費節減のツールとして使われ、人件費が削減された結果、サービスを担う職員が著しい低賃金になっているというものです。その問題については、私も以前から危惧していましたが、最近ますます悪化しています。

 

建前と現実

 指定管理者制度とは、 自治体が住民の利用する公共施設(図書館、体育施設、会議施設など)を、民間事業者団体等を指定して、利用料金の徴収なども含め包括的に管理運営させる制度です。地方自治法の改正によって2003年から始まりました。

 建前としては、民間の創意工夫で効率的、効果的な運営が可能ということなのですが、うまい工夫が見つかる場合ばかりではありません。結局、人件費の削減でつじつまが合わされることが多いのが実態です。

 

さらに問題が拡大

 指定管理先の団体は、従来は自治体が出資している第三セクターや財団が多かったのですが、近年、自治体が第三セクターから出資を引き上げる動きが活発です。純民間となった経営陣は、遠慮容赦なく人件費削減に走ることがあります。さらに、清掃、警備などの委託費を、妙なコンサルタントを連れてきて全面的に見直し、大幅に削減しようとしているところなども耳にします。

 コンサルには業務内容を精査して適正な価格を見積もる能力もやる気もなく、一律8掛けなどの乱暴な手法で委託料を削ろうとし、結局、そんな価格で引き受けられる会社などなく混乱に陥ることもあるようです。

 

自治体へのお願い

 自治体としても、指定管理の計画を審査して相手方を決める際、サービスの品質のほか、人件費も含めた適正な運営が行われるか審査しているはずです。毎年、指定管理の実態調査も行っているでしょう。

 その際、職員に適正な給与が支払われているかどうか、下請け業者の社員にも適正な給与が支払われているかどうか、もっと厳しくチェックしていただきたいと思います。

 給与水準のチェックには、年齢構成の違いなども補正できるラスパイレス指数を活用することが最適です。その自治体のラスパイレス指数の95%程度を下限として、それを下回るようなら是正させるべきでしょう。そのくらいでなければ、優秀な職員を確保できないと思います。また、地域の給与水準を下げることは、その自治体にとっても悪影響があるでしょう。

 「ラスパイレス指数を民間でも活用すべき」 参照願います。

 

 人件費を下げるだけの安易な効率化から、卒業しなければなりません。

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 地方自治関係者なら給与のラスパイレス指数のことは誰でも知っています。しかし、民間企業の人には、この指数のことはあまり知られていません。私は、日本の給与水準を上げるため、民間企業でラスパイレス指数の活用を促すべきだと思います。

 

ラスパイレス指数

 例年、9月に入ると人事院が「国家公務員給与等実態調査」の結果を公表し、総務省がそのデータを基に各地方自治体に対して各団体の給与のラスパイレス指数を計算するよう指示を出します。

 各団体の学歴別、経験年数階層別の職員構成が国と同じと仮定して各団体の区分ごとの実際の平均給与額を乗じて合計し、それを国と比較して指数化したものがラスパイレス指数です。指数が100ならば国家公務員と同等、100未満なら国家公務員より低く、100を超えていれば高いことになります。指数の高低で、給与水準がおおむね分かります。

 令和3年の給与実態調査によると、都道府県で最も高かったのは静岡県の102.2、最も低かったのは鳥取県の95.5だったようです。

 

民間企業の給与

 民間企業で給与の実態を詳細に公表しているところは聞きません。したがって、民間企業が、自社の給与水準が他の企業と比較してどんな水準にあるかを判断することは困難です。社員の平均年齢や平均給与くらいは公表しているところが多いのですが、年齢、経験年数が異なるため、比較するのは困難です。

 しかし、ラスパイレス指数を算定すれば、国や周辺自治体との比較はできます。国や地方公共団体の給与は、従業員数50人以上の民間の会社、事業所を対象に調査して水準を合わせているので、間接的に他の民間企業と比較していることになります。

 私が仕事で関与している民間企業(3セク)についてラスパイレス指数を算定したところ、95とほどほどの水準でした。

 

ネックは

 ラスパイレス指数算定の基礎となる数値は、人事院が公表している「国家公務員給与等実態調査」のデータです。それを総務省がラスパイレス指数算定のためとして各自治体に流しているのですが、なぜかホームページでは公表していないのです。これをもっとオープンにし、民間企業も利用できるようにすれば、各企業も自社の給与水準が公務員(≒50人以上の民間事業所)と比較してどの程度の水準にあるか、判断できます

 日本の生産性が先進国最低クラスなのは、給与水準の低さも原因であることは明らかです。各企業がラスパイレス指数100以上を目指してがんばれば、日本の生産性も向上するでしょう。

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