ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 三幸製菓 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:三幸製菓

 423日、北海道・知床で、観光船による痛ましい事故が起こってしまいました。4月26日時点では死者が11人で未だ15人が行方不明ですが、まだ発見できないということは、望みはほとんどないということでしょう。

 事故後の報道によれば、その観光船の運航会社「知床遊覧船」は、かなりのブラック企業で、船長が悪天候のために出港しないという判断をしづらい状況があったようです。また、数年前に社長が交替した後、ベテラン船長らの解雇や辞職が相次ぎ、船に乗れるスタッフがほとんど残らなかったとも報じられています。

 そんなブラック企業ですから、十分な賠償責任保険に加入していたかどうか、心配です。

 

経営者の社会的責任 三幸製菓も

 知床遊覧船の社長は、25日以降、乗船していた人たちの家族への説明会にも欠席がちだったようです。27日にようやく社長の記者会見を行い、記者団のまえで土下座して見せましたが、納得できる説明など、初めから不可能でしょう。

 それで思い出すのは、2月に工場で火災を起こし、6名もの犠牲者を出した新潟県の三幸製菓のことです。先日の報道で、火災後に中断していた生産を5月中旬から再開するとのことですが、火災後、社長による記者会見や、説明会で社長が説明するというようなことが、一切行われていないことも報じられています。

 火災に至るまでの状況や火災後の対応から、危機管理ができていない会社であることは知っていましたが、あまり反省もしていないようです。反省していないというか、経営者が経営責任を感じていないようにも思われます。
 「三幸製菓の火災に見る危機管理」 参照願います。

 あれだけの事故を起こしたのですから、公の場で社長が説明、謝罪し、再発防止を誓うべきことは当然です。そうした方が、生産再開後、業績の戻りが早いことは誰もが分かるでしょう。記者会見をすれば、責められてつらい思いをするでしょうが、事故の責任、今後の会社運営のことを考えれば、やらなければならないことは、私でも分かります。それをしなければ、いつまでも事故のみそぎができず、経営者として失格でしょう。一生、陰に隠れて暮らさなければなりません。

 

 経営に携わる人には、それなりの責任があり、覚悟が必要であることをあらためて思い知らせてくれた二つの事故でした。

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 2022211日に火災が発生し、6人の犠牲者を出した新潟県にある菓子メーカー三幸製菓、結構大きく、名前も知られている会社ですが、基本的な危機管理が全くできていないようです。絵に描いたような失敗事例として残りそうです。

 

ハインリッヒの法則(ヒヤリ・ハットの法則)

 地元の消防本部によると、あの工場では1982年の操業開始以降、米菓の屑などが燃える火災が8件も発生しているとのことです。また、火災報知器が作動しても「また誤報だろう」と作業を続けることが常だったとも報じられています。消防に通報されないボヤも多発していたのかもしれません。

 ハインリッヒの法則(別名、ヒヤリハットの法則)とは、労働災害における有名な経験則です。1件の重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在するというものです。多くの組織では、「ヒヤリハット報告」「ヒヤリハット活動」などで、大災害の芽を事前に摘むことに努めています。

 三幸製菓の今回の惨事は、この原則が正しいことを実証してしまいました。

 

なぜ社長の会見が遅れている?

 また、災害が発生した後の対応もかなりお粗末です。

 火災から1週回以上経った2月19日時点、警察による本社の立入捜査も始まっています。しかし、広報担当者が謝罪したという報道はありましたが、社長が会見したという報道はありません。これは、かなり特異なことです。

 考えられる可能性としては、社長に記者会見を促す経営幹部がいない、または会見を促された社長がぐずっている、どちらかでしょう。

 火災が鎮火した直後に、社長が記者会見して謝罪すべきでした。調査中のことは調査中と答えればよく、分からないことは分からないでもやむを得ないので、会見すべきでした。遅れれば遅れるほど、「なぜこんなに遅いのか」という非難が加わり、誠意が伝わりにくくなってしまいます。

 

 私の古巣の県庁などでは、「危機管理研修」などにより、これらの心得を叩き込まれました。私は、模擬謝罪会見まで経験しました。三幸製菓は、そういう体制になかったようです。

 今回の事案、多くの組織に再点検のきっかけを与えてくれました。

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