ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 久坂部羊 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

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 著者は若いころは外科医、その後在外公館の医官をへて、高齢者施設での経験も豊富な医師です。また、主に医療や老化を描いた小説家としても著名です。私も、がん治療を描いた「虚栄」認知症を描いた「老乱」など、何冊か楽しませていただきました。

 本書は、著者が高齢者施設での勤務などを通じて出会った多くの高齢者の観察に基づき、老い方を論じた書です。著者は、病気や障害の重症度とその老人の苦悩の深さは一致しないことに気づきました。症状が軽くてももっと改善しないことを苦にする人もいれば、重度の障害で車いすを余儀なくされていても、「年を取ればこんなもの」と達観して気楽に暮らしている人もいます。どちらが幸せな生き方、老い方か・・・。

 著者が高齢者医療に従事するようになったころ、多くの老人が、腰が痛い、膝が痛い、さっさと歩けない、細かい字が見えないなどを嘆き、相談してきたそうです。当人は想定外の不幸に見舞われたような嘆きぶりでも、客観的に見れば、老いれば当然のことです。つまり、多くの老人は、老いることの心の準備ができていなかったために、当たり前のことに苦悩しているということです。

 高齢になれば体のあちこちに不具合が生ずることは当然のこととして、笑って受け入れる身の丈を知って達観して暮らすのが、上手で楽な老い方であるというのが、本書の主張です。

 それに付随して、医療への過信を戒めています。認知症治療薬などには懐疑的で、現時点ではあまりあてにしてはならないようです。また、リハビリも同様、がんばってもダメなものなダメなので、あまり期待しすぎるとダメだった時の落胆が大きいので、あまり期待値を上げない方がいいようです。

 著者も著者の奥様も、がん検診を受けたことがないそうです。がん検診を受けない医師は多いとのこと・・・。検診には、放射線被ばくが伴い、日本人のがん患者の30人に一人は検査による被ばくが原因と言われているそうです。

 導入した高額機器の元を取るための検査、使用期限が迫った薬を廃棄しないための処方も行われているなど、医療界の裏話も満載で、勉強になりました。

 私も、要介護になるのを少しでも先延ばししたくて、節制したり運動したりしていますが、いつかは要介護になって死ぬことを意識し、心の準備は忘れないようにしたいと思います。

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 認知症について、介護者と介護を受ける人の両方の視点から描かれています。途中まではとても重苦しく、明かりが見えない展開でしたが、最終盤で何とか救いが見えました。

 ただ、この救いは、すべての人に通用する救いではなく、認知症になる前の親子関係などが極めて良好であった場合に限るようで、当てはまる人はそれほど多くないかもしれません。

 認知症患者の視点から描かれた部分も、リアリティーがあります。私は、道に迷う夢を時々見るのですが、その時の切迫感に似た感じがします。

 私は、両親とも既に送りましたが、幸い二人とも認知症にならずに亡くなりました。義母は健在で、一人暮らしをしていますが、しっかりしています。しかし、認知症の介護中の親戚もあり、また、昔、高齢福祉関係の仕事をしていたころ、認知症のこともかなり勉強しました。三好春樹氏の著作等も何冊か読み、介護者の苦労については、知識だけは持っています。

 そういう私のような生半可な知識を持っている人が、先回りの心配ばかりすることによって、悪循環に陥るようです。

 

 私も、妻や子供たちにあまり迷惑をかけないよう、歩くなどの運動をし、頭を使い、栄養にも気を使っていますが、生き方にも気を付けようと思います。

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