ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 人事委員会勧告 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:人事委員会勧告

 報道によると、全都道府県、政令指定都市の2023年人事委員会勧告が10月19日に出そろいました。全都道府県等で月例給、期末・勤勉手当とも引き上げられました。

 都道府県の行政職の月例給の平均改定率は、時事通信によると最高の大阪府が1.21%、最低の新潟県が0.74%と、少しばらつきがあります。給料表自体はほとんどの都道府県が人事院勧告と同じ改定をしたと思われるので、職員構成の違いが主な理由だろうと思います。

 引き上げ勧告は、昨年に引き続きで、2年連続です。ただし、昨年は若年層だけが引き上げられ、上の方の号給は給料表も据え置きでした。新旧の給料表を比べると、1級は88号以上、2級は56号以上、3級は36号以上、4級は16号以上、5級は8号以上、6級以上は全ての号が据え置きでした。おそらく、40代以上の職員はいわゆるベースアップはなかった人がほとんどでしょう。

 今年の勧告も、若年層の引き上げ率が大きいのですが、上の方も1,000円ほど引き上げられています。したがって、全職員の月例給の引き上げは、久しぶりになります。

 この月例給の改定率は、報道されている民間企業の賃金改定と比較すると、かなり小さく感じられます。しかし、今回の改定は、人事院と人事委員会が合同で民間企業の給与を調査し、月例給は本年4月分の民間給与、ボーナスは直近1年間(昨年8月~本年7月)の民間の支給状況を集計し、それに合わせて行われたものです。おそらく、民間企業も、基本給の引き上げはわずかにとどめ、賞与、インフレ手当等の形で賃金アップをしたのでしょう。

 

 国もほとんどの地方公共団体も、勧告通りの給与改定を行うものと思います。しかし、この程度の改定では、定期昇給と合わせても物価上昇分にも足りるかどうかといった水準で、暮らしの向上にはつながりません。
 給与については公務員が先導するわけにはいかないので、やはり、まずは民間企業の思い切った賃金引き上げが必要です。最低賃金の大幅引き上げ等、労働分配率を高める政策を行わなければ、格差がますます広がり、社会の不安定化を招いてしまいます。

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 1014日、私の把握できた範囲では全国トップを切って、千葉県人事委員会令和2年の給与についての勧告を出したことが報じられました。翌15日には福岡県も・・・。タイトな日程なので、おそらく、ここ数日、バタバタと各都道府県等の人事委員会勧告のラッシュになるでしょう。

 「異例の2020年人事院勧告」

 

千葉県等の勧告内容

 千葉県人事委員会の勧告内容は、国と同様です。すなわち、月例給分は先送りにし、賞与関係のみ先行させ、期末手当を年間で0.05月分減額して、職員の期末・勤勉手当は年間で4.45月分になります。

 年間で0.05月の減額を来年度以降は6月支給分で0.025月、12月支給分でも0.025月の減額に配分しますが、今年度は既に6月分が前の水準で支払われていることから、年間で均衡させるため、12月分で0.05月分を減額します。

 

早期妥結すべき

 今後続く各都道府県等の勧告もほとんど同じでしょう。これから、人事当局は早急に方針を決め、職員団体との交渉に入ります。同時に、水面下では、11月中に条例改正の議決を得るため、臨時議会の日程調整等に入ります。これをおおっぴらにやると、職員団体から「交渉もしないうちから議会提案の準備をするのか!」と怒られかねません。

 今回については、民間の賞与は明らかに下がっており、公務員も相応の減額は当然です。職員団体側も、ファイティングポーズは最小限にとどめ、早期に妥結させるべきでしょう。

 

誤解も心配

 私が心配なのは、0.05月分の減額が、民間と比較して甘すぎると思われてしまうことです。全日空が、今年の冬のボーナスの不支給を決めたことなど、厳しい状況が報じられています。

 公務員の期末・勤勉手当は、民間企業で前年8月から当年7月までの1年間に支払われた賞与等を、当年度の6月、12月の手当と均衡させる仕組になっています。したがって今回の勧告は、コロナで落ち込んだ民間の今年の夏の賞与だけでなく、景気が良かった昨年冬の賞与も反映されているので、0.05月の減額で済んでいるのでしょう。民間の今年の冬のボーナスも厳しい分は、来年の人事院勧告、人事委員会勧告に反映されるはずです。

 

 今回は、平成22年ころ以来、10年ぶりの減額勧告です。公務員のボーナスの増減は、民間のおおむね半年遅れなので、来年も引き続き減額の可能性が高いと思います。現役公務員の皆さまは、もう覚悟されているでしょうが・・・。

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