数か月前、令和2年度から施行された会計年度任用職員制度の運用についての総務省の調査結果が公表されました。会計年度任用職員制度は、平成29年度の地方公務員法等の改正で決められ、令和2年4月から施行されたものです。
制度導入の目的は、従来、法律上の根拠があいまいだった地方自治体の非常勤職員の雇用を明確にし、一般職職員と同様の仕事をしていながら地方公務員法のほとんどが適用されない特別職非常勤職員の扱いを適正化し、官製ワーキングプアなどとも言われていた非常勤職員の処遇改善を図る等でした。
令和2年4月1日時点におけるこの調査の結果によると、これらの改正の狙いは概ね達成できているようです。ただし、一部の自治体では、目的に沿った制度導入が間に合わず、適当とは言えない運用も見受けられます。令和3年度は、おそらくほとんど適正に運用されていることと思います。
給料等は?
会計年度任用職員(事務補助)の1時間当たりの給料の平均は990円で、平成28年度の非常勤職員(事務補助)の平均919円に比較するとかなり増えていますが、やはり最低賃金に近い水準です。
給料の決定方法で、職務経験等の要素を考慮する団体が92.9%ですが、考慮しない団体が7.1%あります。考慮しないということは、契約を更新しても給料を据え置く、昇給させないということでしょう。
また、給料水準が制度導入前よりも減額となった職種がある団体が23.8%もあります。これは、制度導入前から危惧されていたことでした。期末手当を支給することになるので、期末手当を含めた年間給与を地域の水準に合わせようとすれば月給は下がってしまうかもしれません。また、勤務継続の際に昇給させなければならないとすると、雇い初めの際の給与は抑えようとする団体もあるでしょう。
一概に非難できない
新型コロナ前、民間の雇用環境がまだ良かったころでも、私の地方では、地方自治体が非常勤職員を募集すると応募者が殺到しました。つまり、官製ワーキングプアなどと言われる自治体非常勤職員も、地方によっては恵まれた雇用条件とみなされている実態がありました。今は、なおさらです。
新たな会計年度任用職員の雇用条件はさらに改善されており、他の民間非正規職員と比較すると羨ましいような条件なのかもしれません。行政としては、役所の非正規職員の待遇ばかり上げられないという事情もあるでしょう。
格差是正は、社会の安定のため、待ったなしの課題でしょう。
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