山口県が2020年に高級車「センチュリー」を貴賓用として2090万円で購入したことについて、違法な公金の支出かどうかが争われた住民訴訟で、山口地裁は11月2日、財務会計上の違法行為として、購入費全額の賠償を県知事に請求するよう県に命じました。
この判決について、納税者(山口県の納税者ではありませんが)としては歓迎、賛成なのですが、自治制度に照らすと、変じゃないかという気がしています。地方自治の範囲、長の執行権を尊重するのが、地方自治制度、法の趣旨ではないかと思うのです。
この購入は庶民感覚からかけ離れている
本来の用途に使われるのが年に数日あるかないかの車に2千万円もかけるのは、財政的に苦しい地方の県としては常軌を逸していると思います。維持費もかかるでしょう。住民訴訟で訴えた納税者の気持ちは、よく理解できます。
長の執行権を尊重すべきでは?
地方自治法第96条第1項第8号では、一定以上の財産取得については、議会の議決を得なければならないことになっています。その「一定以上」は、自治法施行令で都道府県で動産を取得する場合は7千万円以上で条例で定めることになっています。議会は、7千万円未満の額を条例で定めることはできません。
したがって、この金額以内の予算執行については長に任されていて、議会の議決は不要です。もちろん予算については議会の議決が必要ですが、款、項ごとの合計額が審議の対象になるだけで、購入予定品目が一つずつ審議されるわけではありません。
つまり、当該団体の議会ですら直接の権限行使ができない範囲の長の執行権に、裁判所が手を突っ込んでいいのかという疑問が、私にはあります。
これを正す役割は、選挙民(投票行動やリコール)に委ねているのが、地方自治法の趣旨のような気がするのですが・・・。
![]()
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。
サイト案内(目次)