2021年7月の東京都議会議員選挙中に無免許運転で人身事故を起こした木下富美子都議会議員が、ようやく辞職しました。7月の都議会議員選挙には「都民ファーストの会」から立候補して当選しました。問題の発覚後、除名処分になっていて、都議会から2度にわたって辞職勧告決議もされていましたが、居座り続けていました。
ようやく辞職したのは、都議会の内部で、法的拘束力のない「辞職勧告」ではなく、「除名」の決議の動きがあったためとも伝えられています。
この間の報道を見ていて、不祥事を起こした議員がその地位を失う要件が、一般職の公務員より甘いことを知りました。
一般職公務員より甘い!
一般職の地方公務員は、禁固以上の刑に処せられれば、たとい執行猶予がついていたとしても原則として失職します。「原則として」というのは、公務中の交通加害事故で禁固刑以上の刑に処せられた場合に、一律に失職させずに事情によっては救済できることにする条例を自治体の判断で制定できることになっているからです。このような条例を持たない自治体の場合、救済される途はありません。
それに対して、議員の場合は、公職選挙法第11条第1項第3号のかっこ書きによって、執行猶予が付いた場合は失職しないで済みます。木下氏の場合、仮に禁固刑になったとしても、執行猶予が付くのは確実とみられていることが、騒動の背景にありました。
参考 公職選挙法
(選挙権及び被選挙権を有しない者)
第十一条 次に掲げる者は、選挙権及び被選挙権を有しない。
一 削除
二 禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者
三 禁錮以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)
四号以下省略
なぜ一般職より甘い?
そもそも公選法第11条は、選挙権及び被選挙権の要件についての規定です。私も、政治に参加するための選挙権については、あまり狭めるべきではないと思いますが、被選挙権については少なくとも一般職と同程度以上には厳しくすべきではないかと思います。
国会議員の不逮捕特権は、為政者の側が反対派の議員を政治的に排除しようとするのを防ぐためとされています。それと同じような目的なのでしょうか?
政治的な弾圧を防ぐために議員の身分を守る必要があるなら、少なくとも歳費の支給を保留する制度が必要だと思います。逮捕・起訴された後は歳費の支給を保留し、無罪になったときに支払う形でもいいでしょう。
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