ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 勝利至上主義 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:勝利至上主義

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29日、日大アメフト部による悪質タックル問題を調査している日大の第三者委員会中間報告を発表し、危険タックルは内田正人前監督、井上奨前コーチの指示で行われたと認定しました。また、その後、OBら大学関係者が部員らをキャンパスに呼び出し、内田前監督らの関与について口封じを図るなど組織ぐるみで隠ぺいしていたことも明らかにされました。

 

第三者委員会は正常に機能しているようだ

 大学側が設置した委員会ではありますが、ちゃんと機能しているようです。委員さん方にしても、ここで変な報告を出せば、声望に傷が付きますから、まともにやらざるを得ないと思います。

 今の時期に中間報告を出されたのも、適切だと思います。部員などに聴取すればすぐに分かることを2か月先まで引き延ばさず、取りあえず判明した事実関係を中間報告として発表し、その後、この勝利至上主義の原因となったガバナンスの問題などについて調査し、報告するのは、正しい手法だと思います。

 組織内に暗い秘密があると戦は負け」

 

対応を迫られる大学当局

 これで、大学当局は対応せざるを得なくなりました。

 あの故意に傷害を負わせるような反則を指示したわけですから、内田前監督などは辞任で済まされるはずがありません。全ての役職からの解任(懲戒解雇)にせざるを得ないでしょう。当然、退職手当、退職報償金のようなものは、支払えるはずがありません。

 ぬるま湯の決着は許されません。文部科学省なども注目しているでしょう。

 

ガバナンスにどこまで踏み込むか

 第三者委員会にとっては、ガバナンスの問題にどこまで踏み込むかが試金石です。

 いずれにしても、7月末に予定されている最終報告では、ガバナンスの問題が多少は指摘されるでしょう。その対応については、理事長が記者会見しないわけにはいきません。大学が、自浄作用を発揮して膿を出し切れるかどうかが問われます。

 また、大学の自浄作用が働いていなかった場合、その記者会見で、大学当局を追い込めるかどうか、追及するジャーナリストの皆さんの手腕も問われます。自分の番組の画を撮るためだけの同じような質問の繰り返しは避けてほしいものです。


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 日大アメフト部の事件について、大学理事長ら当局のやることは、すごく不合理に見えます。理事会が速やかに調査して対応しないこと、内田前監督について全ての職から解任しないこと、理事長が記者会見しないことなど、わざわざ問題を大きくしているようで、不合理です。

 しかし、理事長などの立場に立ってみると、その時々の判断には、合理性があるようにも思えます。

 

理事長を表に出すのは最後の最後

 理事長が記者会見を行えば、その時に発表する内容がどんなものであろうと、暴力団との交際について質問されることは明らかです。写真もあり、過去に調査した記録もあり、交際を否定することはできないでしょう。そうなると、学校法人の理事長としては致命的に不適格であることが白日の下にさらされてしまいます。結局、大学の評判を地に落とした末に辞任せざるを得ないことになるでしょう。

 大学当局、理事長としては、世間の関心が薄れるかもしれないという一縷の望みにすがって、ひたすら引き延ばしを図るという行動も合理的かもしれません。

 

前監督を切り捨てられない

 大学が、あの悪質な反則を監督らが指示したものだと認定すれば、前監督らの辞任を認めるのではなく、全役職から解任(懲戒解雇)せざるを得ないでしょう。そうなった場合、理事長の懐刀として大学や理事長の暗部を熟知している前監督が、どんな反撃に出てくるか予測ができません。

 最終的には前監督を切り捨てなければならない可能性は考えているでしょうが、このような危険があるので、なるべく引き延ばし、世間の関心が薄れることに期待せざるを得ないのかもしれません。

 

第三者委員会の結論も早くはできない

 第三者委員会を設置したこと自体が引き延ばし策なのでしょう。外部の機関である関東学生連盟が結論を出した後になって、大学の「第三者委員会」で調査してもほとんど無意味だと思います。

 学生連盟と異なる結論を出せば、世間からは身内の組織防衛と疑われ、信じてもらえないでしょう。そもそも、選手らに聴取すればすぐに分かることを2か月もかけて調査する意味がありません。

 唯一、意味があるとすれば、日大アメフト部がなぜ勝利至上主義に陥ってしまったのか、日大の組織にどのような問題があったのかという根本原因を解明することだと思います。それならば2か月かかるかもしれません。しかし、それであれば、あのタックルが監督やコーチの指示で行われたことはすぐ分かるでしょうから、それを中間報告等の形で発表した上で、根本原因に切り込むべきでしょう。

 被害を受けた関西学院大学側に事情聴取するなどは見当違いです。

 公表時期を少しでも遅らせようとするのは、やはり世間の関心が薄れるのに期待しているのでしょう。結果を公表すれば、その対応について理事長が記者会見することを求められるので、それを避けたいのでしょう。

 

 組織内に弱み、暗部を抱えていると、どんなに危機管理を的確にやろうとしても、手足を縛られているようで、うまくいかないでしょう。組織内に後ろ暗い部分を存在させないことが、最大の危機管理だと思います。

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 日大アメフト部の事件について、危機管理の問題として論じているものは多数見かけます。このサイトの前稿などもその一つです。

「日本大学危機管理学部の危機管理」

「失敗学、危機管理論、組織論の教材の宝庫」

 

 危機管理の不手際で問題を大きくしてしまった面はたしかにあるのですが、危機管理以前の問題を忘れてはなりません。それは、日大アメフト部の監督などが、勝つためには相手にわざと怪我を負わせてもいいという勝利至上主義に陥っていたことです。

 

勝利至上主義に陥った組織上の問題

 あの悪質なプレーが監督などの指示に基づくものだとしたら、どんなに危機管理を巧みにやったとしても、大問題になって監督等の解任に至ることは避けられなかったと思います。問題の根本は、組織が勝利至上主義に陥ってしまっていたことです。

 フェアプレーよりも、勝つことの方に重い価値を置く組織になってしまったことには、勝つことの方が人事、給与面で有利になり、周囲からの称賛も得られるシステム、環境であったということでしょう。これを是正しなければなりません。

 

 この問題は、企業経営、組織論の中で、組織ビジョンなどとして論じられています。古くは、企業の利益を優先して消費者の安全を軽視した企業などが、市場から退場を迫られたこともあります。雪印乳業の事件、三菱自動車の事件などがそうでした。

 損失を顧みずに消費者、社会の安全を優先する行動を採ったことで、称賛され、業績を拡大させた例もあります。「エクセレント・カンパニー」などで紹介されていたと思います。

 

守るべきものを間違えている理事会の問題

 日大の当局の動きをみると、守らなければならないものを誤っているようです。選手や全学生、卒業生、大学のブランドを守るより、前監督などを守ろうとしているように見えます。世間からもそう見えているようです。

 通常なら、理事会が、選手、学生、大学のブランドを最優先にした行動を敢然ととるべきところ、理事会メンバー(前監督)や職員(コーチ連)の仲間意識の方を重視した行動をとっています。大学の危機であることを感じていないようです。これも、組織的な重大欠陥です。

 

日大はピンチをチャンスに転換を

 スポーツに重きを置いている日大は、勝利よりもフェアプレーに重きを置く組織風土に転換しなければならず、今が千載一遇のチャンスです。勝利至上主義の組織運営をしていた連中を排除し、フェアプレーに重きを置く組織風土に転換しなければなりません。

 今、アメフト部で徹底した調査をし、勝利至上主義に陥っていたスタッフを排除すれば、他の運動部に対しても強烈なメッセージになります。全学がフェアプレー重視の組織に生まれ変わることも可能です。

 そうすれば、勝つこと以上に社会の評価を高めることができる可能性があります。

 

 今、アメフト部は、それをしなければ、対外試合もできない状況に追い込まれており、躊躇している余裕はありません。

 幸い、世論は、選手たちには同情的です。選手たちが、今後試合もできないことは可哀想だと感じています。日大当局(理事会)の早急な決断が待たれます

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