ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 危機管理のノウハウ : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

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 防衛省が昨年2月、3月に国会に不存在と説明していた陸上自衛隊がイラクに派遣されていた時の日報が、発見されたとのことです。しかも、公表までの経緯が複雑で、今年1月に発見されたものは331日に防衛大臣に報告されて大臣が43日に公表し、昨年3月には存在が確認されていたことについては44日に防衛大臣に報告されて同日に大臣が公表したということです。気の毒な防衛大臣は、2日連続で会見で謝罪することになりました。

 表面的に見れば、危機管理の欠如としかみえませんが、そんな単純なこととは考えにくく、見えていない部分がもっとありそうです。

 

危機管理の観点から

 県職員時代、危機管理に関する研修を何度も受けさせられました。また、自分でも興味を持って、関係書を何冊か読んだりもしました。

 共通して強調されたのは、何か事故があったり、不祥事が発生したりした場合は、少しでも早く最終責任者に情報を上げるということです。その情報が、多少あいまいな情報であっても速やかに上げなければなりません。詳報などは、2報、3報で補足していけばいいことです。

 銭形平次で、八兵衛が「親分、大変だ~!」と叫びながら走ってくる。あれだけでも平次は何か事件が起こったらしいことが分かり、心の準備ができるので意味がある。もう30年以上前に読んだのでうろ覚えですが、危機管理の古典である「危機管理のノウハウ」(佐々淳行)に、そんなことが書かれていた記憶があります。

 

 また、このまま隠し続けようかという検討もされたかもしれません。昨年11月に発見されたことについては陸上幕僚監部で約1月半、統合幕僚監部で約1月、情報が留め置かれており、この間にそんな検討もされたのでしょう。しかし、いずれどこからか漏れたり、つじつまが合わなくなったりするから、何かあったら包み隠さず公表(もちろん国防上の機密事項は別)することが、危機管理の要諦です。

 

 自衛隊といえば、危機管理のプロ集団のはずです。こんな失態をするということは考えられません。

 

そもそも無かったはずがない

 自衛隊は、憲法上の制約から、海外での活動の経験は多くありません。治安が不安定な地域での活動を記録したこれらの日報は、海外活動のノウハウを積み上げていくうえで、貴重な資料なのです。教育訓練の材料などとしても使用すべきものだと思います。数年で廃棄するはずがありません。

 また、貴重な体験の資料ですから、様々な部署で共有されたのでしょう。だから、一つの部署で、なかったことにして焼却したとしても、他の部署から出てくるかもしれません。そうなったら、焼却してしまった部署の立場がありません。

 

存在を知っていた人がいたはず

 過去に探した時に、捜索の対象となった部署からは発見されなかったという言い訳もされているようです。それも怪しいと思います。存在しそうな部署は捜索の対象から外したと考える方が自然です。

 日報が存在するか否かについて、大騒ぎになって、ニュースでも報じられていました。捜索の対象でない部署の職員も、それらのニュースは見ていたでしょう。自分のところにあることに気づかなかったはずがありません。

 

政権への信頼の失墜がきっかけか?

 おそらく、最初は、政権からの指示か、政権への忖度から、日報は存在しないことにしたのでしょう。

 それが、最近の財務省の一連の騒動などで、政権に尽くしていてもいざとなれば悪者にされて切り捨てられるという不信感が生じてきたのかもしれません。その不信感が、今回の「発見」の引き金になったような気もします。

 文民統制という観点からは、自衛隊の対応は厳しく非難されるべきです。しかし、そもそも日報などを隠さなければならなかったのは、原則を逸脱してまだ戦闘が継続している地域に無理に部隊を派遣した政権に問題があると思います。同じ公務員として、自衛隊の皆様に同情したくなる気持ちも禁じ得ません。

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 北朝鮮のミサイルに対して発せられたJアラートについて、日本国内では、「無意味だ!」「どうせ何もできない。」などの意見がかなりある一方、韓国のマスコミでは、このシステムをうらやみ、現政権を非難する論調が多いようです。

 

 私も今回Jアラートを初体験し、限界があることや改善すべき点があることは承知していますが、それでも絶対にあった方がいいと思います。

   ミサイル発射でJアラート発信

 

 その理由は、わずか5分しかなくても、危機に備える心の準備ができ、さらに、テレビをつけて情報を得る外出できる服装に着替える持ち出すものを準備する窓から離れた場所に行くなどができます。雨戸のある家なら、雨戸を閉めることもできるでしょう。何もできないわけではありません。

 

 政府や自治体は、「頑丈な建物か地下に」などに加え、もっと実際にできることを検討して広報すべきだと思います。

 34年前に上司に進められて読んだ「危機管理のノウハウ」(佐々淳行)にも、銭形平次のハチべーが「親分、大変だ~」と言って走ってくることにも、平次に、何かが起こったという心の準備をさせる効果があり、第1報はそれでもいいというようなことが書かれていた記憶があります。

情報は、不完全なものでも早く伝達することが、危機管理の基本です。

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