ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 同一労働同一賃金 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:同一労働同一賃金

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 平成30810日、人事院が、国家公務員の定年を段階的に65歳に引き上げることについて、衆参両院の議長や内閣総理大臣に意見を申し出ました。我が自治体にも県の市町村課経由で流れてきました。

定年引上げ自体は、既に昨年6月に「具体的な検討を進める」旨の閣議決定がされており、既定事項ですが、今回の人事院の意見により、制度の大枠が固まったようです。近々、この意見に沿った法改正が行われるでしょう。

 

意見の骨子

1 国家公務員の定年を段階的に65歳まで引き上げ

2 本庁や地方支分部局の課長相当職以上の管理職に、原則60歳(60歳到達時の年度末)の役職定年

3 役職定年の対象外の職に就いている職員は、60歳到達時と同じ職にとどまることもあり得るが、その場合も給料は60歳到達時の70%の水準(役職定年の対象者の場合は年間給与が5~6割程度になることもある。)

4 60歳以上で希望する職員は、短時間勤務の職

5 現行の再任用制度は、定年引上げが65歳に達して完了するまで、暫定的に継続

6 引上げの年度にも計画的に最低限の新規採用の確保

 

予想されたとおりの内容だが

 おおむね予想されたとおりの内容です。役職定年制等を導入すれば、事実上は現行の再任用制度と大差はありません。

 しかし、気になるのは、同一の職にとどまる場合でも給与水準を70%に切り下げることです。同一労働同一賃金の原則憲法上の法の下の平等に反しないのでしょうか?

 先の最高裁判決で、定年後の再雇用について、定年前の79%程度の給与とすることを容認していますが、今回の意見の70%という水準はそれを下回っています。また、定年退職という形を経ずに身分が継続しています。

 これが、合法、合憲なのか、私には疑問があります。

 「非正規職員の処遇等 最高裁の判断」

 

 今後、国会で議論され、成立後、地方議会でも形だけ議論されて地方公務員にも波及してくるでしょうが、どんな議論になるのか、注目しています。


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 平成295月に地方公務員法や地方自治法が改正され、地方公共団体の臨時・非常勤職員に関する制度が、平成3241日(元号は変わりますが)から大幅に変わります。各地方公共団体では、その対応を検討されているところだと思います。

 

現行制度、問題点

 従来、地方公共団体の臨時・非常勤職員については、採用などについて明確な定めがなかったため、自治体によって様々な運用がされてきました。大別して、正規職員と同じく地方公務員法第17条を根拠としつつ、任期を定めて採用する一般職の非常勤職員と、地方公務員法第3条第3項第3号を根拠として特別職の嘱託員として雇用されるものの2種類です。

 特別職の嘱託員は、本来は、特別な知識経験に基づいて特別な業務を行う者が想定されていたものですが、現在の実態としては、一般職の非常勤職員等と同様の業務をしている人も多数存在します。問題は、特別職の職員には、原則として地方公務員法が適用されず、守秘義務、営利企業等への従事制限もないことです。

 また、現行では、非常勤の職員には、期末手当等の支給が認められない等、同一労働同一賃金の原則から問題があり、また、官製ワーキングプアを生み出しているとも言われています。

 

制度改正の概要

 そこで、地方公務員法等が改正され、平成324月から、会計年度任用職員という制度が導入されます。併せて、特別職の要件を厳しくし、従来のような一般職職員と同じような仕事、勤務形態の職員を特別職として雇用することはできなくなります。それにより、従来の一般職非常勤職員と特別職嘱託員について、会計年度職員として一本化、明確化するものです。

 会計年度任用職員は、その名の通り、同一会計年度内でしか雇用できず、年度をまたぐことはできません。ただし、更新は可能で、更新の際、職務経験等を加味して昇給させることもできます。また、期末手当も支給できます。

 正規職員と同様の勤務時間とすることも、短時間勤務とすることもできます。

 

この制度の使い勝手

 ワーキングプア解消、同一労働同一賃金の原則の尊重は、いいことだと思います。

 (昔は、多くの地方公共団体では、非常勤職員に対してもボーナス相当のものを支給していたのを、旧自治省が強力な指導で止めさせたという経緯はあるのですが・・・。)

 年度をまたいだ雇用ができないという点が、致命的に使い勝手が悪いと言わざるを得ません。

 現在でも、非常勤職員は、1年更新の雇用の場合が多いと思いますが、それは会計年度に関係なく、7月から翌6月までのような期間でも行われています。それが、3月末日に一斉に期間が満了し、4月1日に更新するのでは、年度末、年度当初の忙しさに拍車をかけてしまうでしょう。

 各地方自治体がどんな対応をされるか注視しながら、我が自治体の対応も考えなければなりません。

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