ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 在職老齢年金 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:在職老齢年金

 政府が検討を進めている在職老齢年金制度の見直しについては、私は、高所得の高齢者を優遇し、格差を拡大することになるので反対しています。あれは、高給で天下りしている官僚OBへのプレゼントだというメディアもあります。

 在職老齢年金制度の見直しは格差を拡大する 参照願います。

 しかし、その格差拡大を緩和するために政府が同時に検討していると報じられた、年金と給与の両方の収入がある高齢者の税負担を見直す検討には、賛成です。ただし、見直しの対象とする収入の範囲は、現役世代の標準以上の年収に絞るべきだと思います。

年金と給与の両方の収入があることの有利さ

 給与収入だけよりも、給与収入と年金収入があるハイブリッド所得のほうが、税金上かなり有利です。

 給与収入はその全額が課税対象になるわけではなく、必要経費相当の「給与所得控除」後の金額(給与所得)が課税対象です。同様に、老齢年金等の収入もその全額が課税対象になるわけではなく、「公的年金等控除」後の金額が雑所得として課税対象になります。

 例えば、給与収入だけで年収400万円の場合と、年金収入が年220万円、給与収入が年180万円で年収400万円の場合を比べてみます。

 給与収入が年400万円だと、給与所得控除額は124万円であり、課税される給与所得は276万円です。

 一方、給与収入が年180万円の場合は給与所得控除額は62万円、年金収入が年220万円では公的年金等控除額が110万円65歳以上)です。給与所得控除と公的年金等控除を合わせると172万円の控除となり、同じ年収400万円でも控除額(所得税のかからない額)が48万円も増えます。

 住民税への影響なども考えると、給与と年金の両方の収入があるほうが可処分所得はかなり増え、有利です。

政府・与党の検討案

 給与所得控除の上限額は年収850万円以上の場合の195万円で、公的年金等控除の上限額は年金の年収が1000万円以上の場合の185万5千円(他の所得が多い場合は別)です。合わせて、380万円ほども課税対象から控除されます。これを見直そうということで、当然だと思います。
 在職老齢年金の見直しは行うべきではありませんが、この控除がダブる場合の額の見直しは行うべきでしょう。

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11月19日ころ各メディアが報じたところによると、厚労省は、働いて一定以上の給与収入を得た高齢者の厚生年金の受給額を減額する「在職老齢年金」制度を見直し、減額する対象者を縮小する方向で調整しているとのことです。私は、この見直しは、収入の多い勝ち組の高齢者をますます豊かにするだけで、働き手の確保にはあまり役に立たないと思うので、賛成できません。

現在の制度は、給与と年金の合計額が月50万円の基準額を超えると減額される仕組みです。この基準額を62万円とか71万円に引き上げる案などが検討されています。

現役世代でも、月50万円の給与を得ている人は多くはありません。政府統計によると、60歳から64歳の一般労働者の給与月額の平均は31万円ほど、65歳から69歳では27万円ほどです。また、厚生年金は、制度上は月額30万円(40年間、保険料の上限額を払い続けた人)も可能ですが、実際は月額20万円ならかなり高い層です。

つまり、現行制度では、「在職老齢年金」の制度で年金を減額される人は、高齢者の中でも経済的に裕福な勝ち組です。ほとんどの定年退職者は、フルタイムで働いても給与はそれほどもらえず、年金を加えても月額50万円にはとどきません。

検討されている見直し案で恩恵を受けるのは、ごくわずかな高所得高齢者だけです。

令和4年3月までは、65歳未満の人は月額給与と年金(特別支給の老齢厚生年金)を合わせて28万円を超えると年金が減額され、40万円ちょっとで全額もらえなくなる制度でした。この水準だと、さすがに高齢者の労働意欲に水を差したでしょうが、今の水準なら、これ以上引き上げる必要は感じません。それくらいの高給高齢者なら、年金などもらえなくても働き続ける人が多いと思います。また、そんな仕事は、現役世代に譲るべきでしょう。

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 在職老齢年金制度は、公務員、会社員などの老後の生活に大きく影響する制度です。老齢厚生年金を受給できるようになった人が、まだ厚生年金対象事業所(国、自治体、会社、団体等)で働いて給与を得ていた場合、その給与に応じて年金が減額されます。
 年間の給与(賞与等を含む。)の12分の1の金額(総報酬月額等)と基本的な厚生年金の月額(基本月額)によって、調整されます。現行制度では、65歳未満ではこの両者の合計が28万円を超えると調整(減額)が始まり、65歳以上では47万円を超えると調整が始まります。

 

二転三転した制度改正案

2019年6月に公表された骨太の方針で、在職老齢年金制度の廃止の方向が出されました。廃止というのは、年金がなくなるということではなく、調整がされなくなる、つまり、どんなに高額の給与を得ていても老齢厚生年金は満額もらえるようになるということです。

厚生労働省では、廃止はやりすぎだと考えたのか、当初、65歳以も以下も62万円とする案で調整していました。しかし、高額所得者を優遇しすぎだという意見や、年金財政への影響を心配する意見が与野党から出され、65歳以上も未満も51万円とする改正案に変更されました。

それでもまだ、高額所得者優遇との意見が多く、1120頃の報道では、現行制度のまま据え置きの見込みが報じられました。しかし、その後の報道によると、現在は、65歳以上は47万円に据え置き、65歳未満はそれと同額に引き上げるという案で最終調整がされているようです。

このまま決着すれば、私が主張していたとおりの決着で、大歓迎です。

「在職老齢年金制度は「適正な」改正が必要」 参照

 

高齢者の働く意欲に好影響

 現行制度では、65歳未満で老齢厚生年金の受給資格者の約55%が減額調整を受けているということです。これが、47万円に引き上げられると、17%に減少し、年金支給額は年約3000億円増えるそうです。しかし、この改正で、時間調整などせずに普通に働いて給与を得る高齢者が増えれば、保険料収入も上がるでしょう。

 内閣府の調査でも、65歳未満では在職老齢年金制度の影響で就労を抑える傾向が認められたとのことです。私の実感からも、当然でしょう。

 

 最終決着まで、もうしばらく目が離せません。

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  1122日(金)のネットニュース、23日の朝刊で、看過できない記事がありました。「在職老齢年金」について、高齢者の就業を促すために減額基準を月収47万円から51万円に見直す政府の案について、与野党から異論が出ているとのことです。「年金財政に悪影響を与える」「高所得者優遇だ」との批判であり、その批判は理解できるのですが、その結果、政府は与党の理解が得られない場合、制度を見直さずに現状を維持するかもしれないとのことです。
 さらに、26日の報道によると、厚労省が与党の説得を諦め、現状維持になりそうだとのことです。それは、とんでもなく乱暴なことです。

 

在職老齢年金制度

在職老齢年金とは、厚生年金を受給できる人(公務員や会社員だった人)がまだ厚生年金の対象事業所(国、自治体も含む。)に勤務して一定以上の報酬を得ていた場合に、受け取る年金額が減額調整される制度です。
 年間の給与(賞与等を含む。)の12分の1の金額(総報酬月額等)と基本的な厚生年金の月額(基本月額)によって、調整されます。現行制度では、65歳未満ではこの両者の合計が28万円を超えると調整(減額)が始まり、65歳以上では47万円を超えると調整が始まります。

今年6月に骨太の方針で、在職老齢年金制度の廃止の方向が出されましたが、その後の検討の結果、65歳以上も未満も、51万円とする改正案になっていました。

 「在職老齢年金の見直しの方向性に反対」 参照

 

65歳未満が問題なのに

 報道では、65歳以上の47万円を51万円に引き上げることばかりが議論されているようです。65歳以上で、年金と合わせて月収47万円もある人は、ごく恵まれた人たちです。このくらい報酬を得ている人は、年金を減額、停止されても、働き続けるでしょう。この人たちをさらに優遇する必要はありません。

問題は、65歳未満の28万円です。例えば、60歳の定年時に40万円ほどの月収だった人が、再就職又は再雇用で月額報酬が20万円ほどになってしまっても、特別支給の老齢厚生年金(10万円~13万円ほどか)を受けられるようになると、年金と合わせた月収が28万円を超えるでしょうから、年金が減額されてしまいます。これでは、低賃金で働き続ける意欲が損なわれてしまいます。

定年後の職場で高給を得られる人はフルタイムで働き続けるでしょうが、給与が20万円程度だったら、年金を減額されないように調整しながら働こうかと思う人もいるでしょう。

 定年直後にいったん仕事を離れてしまえば、よほど切羽詰まらなければ65歳から再び働き始めようなどとは思わないでしょう。

 

 65歳以上の47万円を51万円に引き上げることは、たしかに高所得者の優遇だと思います。しかし、65歳未満の28万円を65歳以上と同額の47万円に引き上げることは、高齢者を労働力市場に繋ぎとめるために、ぜひ必要です。改革が1年遅れれば、60歳台前半で離職する高齢者がその分だけ増えてしまいます。

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 在職老齢年金とは、厚生年金を受給できる人(公務員や会社員だった人)がまだ厚生年金の対象事業所(国、自治体も含む。)に勤務して一定以上の報酬を得ていた場合に、受け取る年金額が減額調整される制度です。65歳以上の人の場合と、65歳未満の人では、調整の計算に差があります。

 

特別支給の老齢厚生年金

厚生年金を受けられるのは、現在は原則として65歳からですが、支給開始年齢が65歳に引き上げられた時の経過措置として、男性は昭和3641日まで、女性は昭和4141日までに生まれた人は、その前に従前の報酬比例部分等を受給できます。これを「特別支給の老齢厚生年金」といいます。

昭和30年度に生まれた私の場合は、これを62歳から受給する資格はあったのですが、在職老齢年金制度による調整のため全額が停止されています。

 

現在議論されている見直し案

在職老齢年金の制度は、年間の給与(賞与等を含む。)の12分の1の金額(総報酬月額等)と基本的な厚生年金の月額(基本月額)によって、調整されます。現行制度では、65歳未満ではこの両者の合計が28万円を超えると調整(減額)が始まり、65歳以上では47万円を超えると調整が始まります。

今年6月に骨太の方針で、在職老齢年金制度の廃止の方向が出された際、私は廃止ではなく、見直しにすべきという意見をこのブログで綴りました。

「在職老齢年金は廃止ではなく、見直しを」 参照

 

 現在、廃止ではなく見直しの方向で進んでいますが、65歳以上も未満も、総報酬月額等と厚生年金の基本月額の合計が62万円を超えると調整開始とする見直し案が有力のようです。私は、この見直し案は、元高級官僚や大企業管理職OBなどの高所得者層を優遇しすぎだと思います。

 

65歳以上の47万円は見直す必要があるか?

 65歳未満で、28万円から調整されてしまうのは、たしかに勤労意欲を削いでしまうので、見直す必要があります。しかし、65歳以上の47万円はどうでしょうか?

 65歳以上で月収47万円ある人は極めて恵まれた少数派です。明らかな勝ち組高齢者です。これをさらに優遇することは格差拡大を助長することになり、そんな必要はないと思います。

 65歳以上も65歳未満も、47万円に統一するくらいが妥当ではないかと思いますが・・・。

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