ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 地方公務員法 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:地方公務員法

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 平成295月に地方公務員法や地方自治法が改正され、地方公共団体の臨時・非常勤職員に関する制度が、平成3241日(元号は変わりますが)から大幅に変わります。各地方公共団体では、その対応を検討されているところだと思います。

 

現行制度、問題点

 従来、地方公共団体の臨時・非常勤職員については、採用などについて明確な定めがなかったため、自治体によって様々な運用がされてきました。大別して、正規職員と同じく地方公務員法第17条を根拠としつつ、任期を定めて採用する一般職の非常勤職員と、地方公務員法第3条第3項第3号を根拠として特別職の嘱託員として雇用されるものの2種類です。

 特別職の嘱託員は、本来は、特別な知識経験に基づいて特別な業務を行う者が想定されていたものですが、現在の実態としては、一般職の非常勤職員等と同様の業務をしている人も多数存在します。問題は、特別職の職員には、原則として地方公務員法が適用されず、守秘義務、営利企業等への従事制限もないことです。

 また、現行では、非常勤の職員には、期末手当等の支給が認められない等、同一労働同一賃金の原則から問題があり、また、官製ワーキングプアを生み出しているとも言われています。

 

制度改正の概要

 そこで、地方公務員法等が改正され、平成324月から、会計年度任用職員という制度が導入されます。併せて、特別職の要件を厳しくし、従来のような一般職職員と同じような仕事、勤務形態の職員を特別職として雇用することはできなくなります。それにより、従来の一般職非常勤職員と特別職嘱託員について、会計年度職員として一本化、明確化するものです。

 会計年度任用職員は、その名の通り、同一会計年度内でしか雇用できず、年度をまたぐことはできません。ただし、更新は可能で、更新の際、職務経験等を加味して昇給させることもできます。また、期末手当も支給できます。

 正規職員と同様の勤務時間とすることも、短時間勤務とすることもできます。

 

この制度の使い勝手

 ワーキングプア解消、同一労働同一賃金の原則の尊重は、いいことだと思います。

 (昔は、多くの地方公共団体では、非常勤職員に対してもボーナス相当のものを支給していたのを、旧自治省が強力な指導で止めさせたという経緯はあるのですが・・・。)

 年度をまたいだ雇用ができないという点が、致命的に使い勝手が悪いと言わざるを得ません。

 現在でも、非常勤職員は、1年更新の雇用の場合が多いと思いますが、それは会計年度に関係なく、7月から翌6月までのような期間でも行われています。それが、3月末日に一斉に期間が満了し、4月1日に更新するのでは、年度末、年度当初の忙しさに拍車をかけてしまうでしょう。

 各地方自治体がどんな対応をされるか注視しながら、我が自治体の対応も考えなければなりません。

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 4月の勤務の初日、多くの地方自治体では、新たに採用された職員の「服務の宣誓」が行われます。これは、地方自治法第31条に基づき、各自治体の条例で定められています。

地方公務員法第31条(服務の宣誓)

 職員は、条例の定めるところにより。服務の宣誓をしなければならない。

 

 この規定に基づき、全地方公共団体は、「職員の服務の宣誓に関する条例」を定めており、その条例の規定に従って宣誓が行われます。

私の関係する団体の条例では、「新たに職員となったものは、任命権者又は任命権者の定める上級の公務員の立会のもとにおいて別記様式による宣誓書に署名押印してからでなければ、その職務を行つてはならない。」と定め、別記として次の様式が定められています。この規定内容、宣誓文等は、どこの地方公共団体も似たようなものです。

宣誓書

 私は、ここに、主権が国民に存することを認める日本国憲法を尊重し、かつ、これを擁護することを固く誓います。

 私は、地方自治の本旨を体するとともに公務を民主的、かつ、能率的に運営すべき責務を深く自覚し、○民全体の奉仕者として誠実、かつ、公正に職務を執行することを固く誓います。

    年  月  日

氏名 印

 国家公務員について政令で定められている宣誓文は、地方よりやや短く、次のとおりです。

私は、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき責務を深く自覚し、日本国憲法を遵守し、並びに法令及び上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務の遂行に当たることをかたく誓います。」

 

日本国憲法遵守は一般職公務員の義務だが

 このように、一般職の公務員は、日本国憲法を遵守すること、公正であることを固く誓わされています。国家公務員については、不偏不党であることも誓ったはずです。

 昨今の財務省の問題、文部科学省の名古屋市教委への問い合わせ問題など、誓いを忘れてしまったとしか思えないふるまいが目につきます。

 政権自体が、野党から憲法に基づいて臨時国会召集の要求が出されても無視したり、自衛隊を海外の戦闘地域に派遣したりしている状況では、一般職公務員にばかり憲法遵守を求めても効果がないかもしれません。

 

 首相を始め、各大臣には、毎朝、執務前に宣誓してもらうこととすれば、あまり恥ずかしいことはできなくなるのではないかと思うのですが・・・。


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 年次有給休暇について、一般に公務員は恵まれています。

 労働基準法では、採用の日から6か月間継続勤務し、8割以上出勤した職員に対して10日の有給休暇が与えられ、その後1年ごとに追加され、6年目(採用から6年6月目)にようやく年20日の有給休暇が与えられます。

 公務員の場合、採用されたときから無条件に年20の有給休暇が与えられます。最初の年は15日になっている場合が多いと思いますが、それは、4月から12月までの9か月が対象であるからであり、1年にすれば20日です。とても恵まれています。

 

日数の管理は暦年か年度か

 国や大多数の地方公共団体同様、私の所属していた県も年次有給休暇は暦年単位(1月から12月)でした。そのため、ずっと年休は暦年で管理するものと思い込んでいました。

 しかし、地方公務員法、労働基準法などにも、暦年か年度かなどということは何も定められておらず、各自治体が条例、規則で定めればいいことであることを最近知りました。芦屋市、我孫子市、大田区などでは、従来は暦年で管理していたものを、近年、年度単位に切り替えたようです。

 

 自治体の仕事、人事のサイクルからすれば、一般的には年度単位の方が適当だろうと思います。いい例が、年度末の退職者です。3月末に退職予定の人にも、1月初めに20日間与えられます。まれにですが、それを使い切ろうとする退職者もいるようです。周囲の人には、迷惑だろうと思います。よほど時間にゆとりのある職場でなければ、そんなことはできないでしょう。

 

1日未満の端数の繰越

 一方、公務員の運用の方が職員に不利と思われるのが、未使用分の繰越です。

 自治体の多くは、翌年に繰り越す際、1日未満の端数は切り捨てることになっています。民間は、端数をそのまま繰り越すか、切り上げるところが多いようです。

 繰越が1年しか認められず、翌々年までの繰越が認められないのは、付与された年休は2年間で消滅時効にかかるためです。一度与えられたものは、使うか時効で消滅しない限り残るとすれば、1年未満の端数を切り捨てるのは理屈が通らない気がします。民間の運用の方が正しいのではないでしょうか?

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 地方公務員法の改正等により、すべての地方公共団体が平成28年度には人事評価を実施し、平成29年度からはその結果を給与等に反映させなければならなくなりました。

 県などではかなり以前から人事評価の試行をしており、私自身もそれに参加していましたが、私の現在働いている団体では試行なども行っておらず、いきなりの本格実施になりました。

 人事評価制度は絶対に必要なものですが、県での試行や現在の団体での経験から、問題点や困難性も感じています。

 

人事評価制度の必要性

 職員組合などは制度の導入、特に処遇に反映させることに反対していましたが、とんでもない話で、次のような理由から必要な制度です。

1 職員の能力や頑張りに報いる。

  組合などは、「みんなが一生懸命仕事している」と言いますが、能力はもちろん、熱意や頑張り度にも明らかに差があり、優秀な人材を確保するためにはそれに報いる必要がある。

2 昇給させるべきでない職員もいる。

  大勢の中には、勤務態度などの問題で昇給させることが住民の理解を得られない職員もおり、昇給を停止、加減する制度が必要である。

 

制度運用の問題点、困難性、疑問

1 同じ職員が続けて高評価を受けることを容認するか?

  現在、総務省が指導している昇給の基準では、単に能力や実績の評価結果で昇給ランクを決定することになっています。能力の高い人は人事評価も常に高くなるのは当然で、その人を毎年高いランクの昇給をさせていたら、給与水準の差が開きすぎてしまいます

  この点は、多くの団体が苦慮している点です。

  私は、評価の際に、「給料のわりに能力、実績は?」という視点を入れていますが、あまり昇給が極端に偏らないようにしようとすると評価自体が恣意的になりかねず、難しいところです。

2 評価区分の構成割合設定の是非

  私は、評価に基づいて処遇に差をつけることは、目立って優秀な職員とダメな職員だけを区分すればよく、普通の職員を無理にランク付けする必要はない思っています。特に小さい組織では、特に優秀な職員も特にダメな職員もいないかもしれず、区分ごとの構成割合を設定することは、不適当だと思います。

  上位の昇給者だけ、何パーセント以内という枠をはめればいいことです。

 

 試行錯誤しながら、よりよい運用を探っていこうと思います。

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