『地方財務判例質疑応答集』という加除式の図書が発刊され、㈱ぎょうせいの営業の方が自治体に営業に回っておられます。我が小規模自治体も、購入検討用の見本を1冊預かったそうです。
「地方財務実務提要」の姉妹版?
本の装丁は、同社の「地方財務実務提要」と同じで、目次体系も同じにしてあり、同書を補完する位置づけのようです。
地方自治体で予算や会計の事務に携わっている実務者ならば、ほとんどの方が同意すると思うのですが、「地方財務実務提要」は便利な本です。私も、何か疑問が生じたときは、まずこの本で関連事項を探します。しかし、書かれていることを100%信用するわけではなく、そのように運用、解釈すべき理由などが納得できるものだけを信用し、参考にしています。理屈に合わない部分や、法令の解釈に基づかず単なる立法論を述べた部分もかなりあり、それらは自分の判断で、無視するようにしています。
今度の本は?
今度の『地方財務判例質疑応答集』は、具体的な質問に対して、実際の判例をベースに解説、回答しているものです。裁判になればこのように判断されるということが分かるので、「地方財務実務提要」より信用できると思います。編集している「日本財政法学会」も、「地方財務実務提要」を編集している「地方自治制度研究会」と違い、総務省担当部局のもう一つの看板のような存在ではないようです。
本体価格が10,000円と、このくらいの本(厚さ5センチメートル弱)としては高価で、今後の加除代も考えると安い買い物ではありませんが、私としては欲しいところです。予算担当者に相談してみようと思います。