サイト案内(目次)

 中国の攻撃型原子力潜水艦が、11011日に尖閣諸島周辺の日本の接続水域を潜没航行したというニュースが流れ、緊張が高まっています。

 当初ニュースを聞いたときは、「またか」と思っただけだったのですが、よくよく聞いてみると、かなり危険な事態だと感じています。接続水域であれば、どこの国の船であれ無害航行が認められており、表立って抗議することもできません。注意を促す程度の対応が普通です。しかし、私も不勉強で知らなかったのですが、潜水艦が潜航しながら入った場合は、無害航行とは認められず、攻撃されても仕方のない状態とのことです。

 中国は、そこまで露骨に尖閣を奪いに来ているのです。

 

なぜ国際司法裁判所(ICJ)に提訴しないか?

 ICJに提訴しないことについて、いくつかの理由が挙げられています。

 まず、日本が提訴しても、中国が応訴しなければ、ICJは裁判を始められない。だから、中国を反発させるだけで、意味がないという理由です。

 次に、日本は、尖閣の帰属については何の争いもなく、日本の領土だと主張しているのに、提訴したら、係争地であることを認めることになってしまうという理由です。

 三つめが、現在日本が実効支配しているのだから、わずかでも失う可能性があるようなことをするべきでないという理由です。

 どれもなかなか説得力のある理由ですが、それでも私は、単独提訴すべきだと思います。理由は、次のとおりです。

 

 単独提訴でも、日本はこの問題について、ICJに委ねる用意があることを公な形で示すことができます。中国がそれに異を唱えるのであれば応訴すればいいのであって、武力で奪いに来れば、無法国家であることを国際的に示すことになります。つまり、中国が武力行使をすることのハードルを上げる意味があると思います。

 また、提訴の仕方ですが、帰属の問題について提訴するなら係争地であることを認めたことになるでしょう。帰属の問題についての共同提訴を中国に働きかけるなどは、論外だと私も理解しています。しかし、中国の艦船がたびたび領海侵入することなどの排除を求める形の提訴はできないのでしょうか?日本の領海であることを前提に、侵犯を繰り返していることの中止を求めるのです。これなら、係争地であることを認めたことにならないと思います。訴訟が始まれば、前提として帰属が問題となるでしょうが、堂々と日本の主張をすればいいと思います。

 「せっかく実効支配しているのだから、わずかでも失う可能性があるようなことは」という意見は、もし国際的な正義の観点から見て、中国側にも多少の理があるのなら、仕方のないことだと思います。日本は、不当な利得を求めているわけではないのですから。

 

 このままいけば、中国がますます行動をエスカレートさせ、危険が高まることは必定だと思います。相手が、武力行使をしてきてからでは手遅れです。

今回の潜水艦の事件などは、単独提訴をする絶好の口実になるのではないでしょうか。