一審が「必要性の検討が不十分で財務会計上の違法行為」と認定し、山口県知事個人に代金2090万円を県に返還するよう命じていた高級公用車センチュリーの購入について、広島高裁は5月10日、「違法ではない」として一審判決を取り消しました。
私は、あの一審判決については、「納税者としては歓迎だが、地方自治制度上は疑問がある」と考えていました。
「山口県の高級公用車購入に違法の判決」 参照願います。
ネットでいろいろなメディアの記事を閲覧しましたが、判決書を断片的に引用しているだけなので、詳細は分かりませんが、センチュリーについて「高額である感は否めない」としながらも「知事が売買契約を締結したことが当否を超えて裁量権の範囲を逸脱すると評価することはできず、違法ではない」としているようです。
結論的には、自治制度から見れば妥当な判決だと思います。
ただ一点、「あれっ?」と思う部分がありました。「センチュリーを来賓車両として長年使用してきたという実績があり、その判断に合理性が認められる」という部分です。長年使ってきたという実績だけで他の車種との比較検討もせずに機種選定したのを是認してはダメでしょう。今どき、こんなずさんな機種選定をしている自治体は、私の周囲では聞いたことがありません。
一般的に考えれば、本来の用途(皇族や外国要人用)として使われることは極めてまれで、普段は県議会議長などの送迎に使っているような車を、2,090万円も出して買うのは非常識でしょう。県も裁判の中で、「知事がセンチュリーの購入を知ったのは最終段階で知事に過失はない」などと主張しているのは、公金の支出としては不適当であると自覚し、知事の個人賠償だけは勘弁してもらおうと考えられたのではないかいう気がします。
首長の裁量権が広く認められ、今回は山口県側の勝訴になりましたが、自治体の担当者としてはこんな納税者が怒るような支出をしないよう、胆に銘じなければなりません。
![]()
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。
サイト案内(目次)