ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 弊害 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

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 明治維新150年目の今年、鹿児島県・山口県・高知県・佐賀県の4県では、平成の薩長土肥連合と称して様々な広域観光のプロジェクトを盛り上げようとされているようです。

 水を差したいわけではないのですが、薩長土肥という言葉は、あの4県以外ではどちらかというと負のイメージがあるのではないかと思います。

 いわれもなく賊軍などという汚名を着せられ、辛酸をなめさせられた会津をはじめとする地域では、今でも薩長に対する恨みを抱いているとのことです。庄内藩で西郷隆盛だけは尊敬されているなど、一部の例外はあっても、かつての官軍の幹部の多くは傲慢で傍若無人なふるまいなどのために恨まれているようです。

 

 戊辰戦争の恨みなどは別として、薩長土肥という言葉は、藩閥政治の代名詞です。日本の近現代の政治に様々な悪影響をもたらしています。また、それ以外の地域の出身者から見れば、愉快な存在ではなかったことは、当然です。

 歴史に「If」は禁物ですが、長州閥がなければ、岸信介首相、佐藤栄作首相は誕生しなかったでしょう。そうであれば、安倍首相も誕生しなかったでしょう。藩閥政治は、現在に至るまで日本に様々な弊害を生じさせた元凶ともいわれています。

 

 ある地域では、今年が戊辰戦争から150年目であることを記念して、あらためて郷土の歴史を学ぶイベントなども行われています。それらは、150年前にひどい目にあわされた恨みを新たにするという結果をもたらしてしまうかもしれません。国内の分断など、もたらしてはいけません。

 

 薩長土肥などという言葉は、誇らしげにスローガンに掲げるような言葉ではないと私は思うのですが、地域によって感じ方が違うのでしょう。


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  役所が41日から必要なサービスの調達について、41日付けで締結しても、目くじらを立てるほどのことはないと思われるかもしれません。実は、多くの弊害があるのです。


弊害1 未契約の状態で役務の提供を受ける不適正が発生

 実際に41日付けで契約を締結するとしても、午前0時に締結できるはずがありません。午前0時から、担当職員や決裁権者が登庁して契約を締結するまで、契約が途切れます。契約書への両者の記名押印が契約の確定要件とされているところが、民間との違いです
 (別稿参照:
41日の奇跡 虚偽公文書作成、大量発生の予感」)


 庁舎の警備や、施設等の保守管理を途切れさせることは考えにくいので、未契約の状態で役務の提供を受けるという不適正な状態が発生します。

 

弊害2 業者との癒着が発生

 41日付けで契約しようとすると、口約束(=未契約)の状態で役務の提供を受けるほか、3月中に業者に機器の設置等の準備をさせ、3月中に41日付けの見積書をもらったりします。一種の共犯のようなもので、気心の知れた業者との癒着というべき関係です。

 軽い癒着かもしれませんが、この癒着に慣れてしまうと、もっと悪質な癒着、例えば、複数の業者との競争に付すべき案件を1者に任せきりにしてしまうなどを発生させる温床になります。

 

弊害3 適正な競争が阻害され、効率的な予算執行が妨げられる

 十分な準備期間があれば複数の業者が参入できるはずの契約が1者に独占され、割高になってしまいます。

 

弊害4 虚偽公文書作成罪を犯してしまう職員を生じさせる

 41日が土曜日、日曜日だったり、多忙で契約の締結などをやっている暇がなく、実際は43日頃に記名押印、交換した契約書の日付を41日に遡った場合、公務員の場合は犯罪行為です。(別稿参照:「41日の奇跡 虚偽公文書作成、大量発生の予感」)

 41日付けで契約することを常態としている場合、この犯罪を誘発します。

 実は、筆者が以前勤務していた職場では、多忙だったため、4月の末くらいまでこのような決裁書類がたくさん回っていました。

 

弊害5 職員の遵法意識を損なう

 欺瞞に満ちた事務処理を繰り返し、弊害2、弊害4で指摘したようなことが続くと、職員の遵法意識が次第にマヒします。そして、ついには、日付を偽ることなどを何ら罪悪感もなく行ってしまう職員ができあがります。

 過去には、履行検査の日付をごまかすなどしていた不祥事がたくさん発生しています。

 

弊害6 非効率な事務執行

 41日に契約することを常態とする場合、3月下旬から4月上旬に過度に事務が集中し、時間外勤務が増えたり、ミスが発生したりします。

 特に、41日は多くの団体で人事異動があり、着任したばかりの担当者の名前で起案を回し、着任したばかりの決裁権者が何も分からないままハンコを押すというバタバタ劇になります。こういう事務処理は、事情の分かった前任者が適正かつ効率的に処理しておけばいいのです。41日付けで行うのは、新年度の支出負担行為額の整理だけでよく、これは単なる整理の問題なので、必ずしもその日にやる必要はありません。

 

 一方、法令を条文の文言通りに運用し、前年度中に契約した場合の弊害は、特に思いつきません。また、41日付けで契約することのメリットも、特に思いつきません。

条文の文言通りの運用だから、違法な処理だなどと言われる心配もなく、もし法令を知らない人がそんなことを言ったとしても、簡単に反論できます。訴訟になどなるはずがありません。

 どちらを選択すべきかは、明らかだと思います。

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