ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 情報公開 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:情報公開

 2020年に全世帯に配布されたいわゆる「アベノマスク」について、神戸学院大学の上脇教授が、業者との契約過程を示す文書の開示を国に求めた訴訟の判決が6月5日、大阪地裁でありました。地裁は、大半の不開示決定を取り消し、国に国家賠償を命じました。

 注目すべきは、訴訟で担当職員らが、やりとりがほぼ「口頭」だったと証言したことに対し、判決が、交渉を進めるには職員間で情報を共有したり上司に報告したりする必要があり、職員らが言う「繁忙状況」を考慮してもメールや報告書が作られなかったとは「考えがたい」と指摘し、打ち合わせ記録などを不開示としたのは違法としたことです。

国は恥ずかしくないのか

 アベノマスクの契約については、国は当初は契約単価すら開示を渋ったほどずさんな契約であったことが明らかになっています。

 「アベノマスクの単価公開」  参照願います。

 このような場面で、業者からの要求内容、打ち合わせ内容等の文書を作成、保管しないなどということは、行政としてあり得ません。担当者限りで決定できるはずがなく、決裁権者に判断を仰いだはずです。決裁文書自体には記載されなかったかもしれませんが、レク用のメモはあったはずです。

 ここで「不存在」を主張するなど、恥ずかしくないのでしょうか?

制度の不備も

 公文書の廃棄については、刑法で罰する規定があります。以前、森友文書についてのこのブログで、抜け道を防ぐために、紛失についても管理責任者に罰則を定めるべきことを主張しました。今回の裁判で、さらに抜け道があることが分かりました。
  「公文書の破棄や紛失に刑事罰を」 参照願います。

 作成すべき文書(公文書管理法で一応定めれれている)を作成していなかった場合にも、責任者の処罰が必要です。
 国は、反省して、再発防止のためにちゃんと機能する制度に改正しなければなりません。
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 安倍政権が新型コロナウイルス対策として全世帯に配布した「アベノマスク」を巡り、業者に発注した単価などの情報開示を勝ち取った神戸学院大の上脇博之教授が、4月24日、記者会見されました。公開されたところによると、マスク1枚当たりの単価(税抜き)は62.6円から150円と、納入業者や契約の時期によって2倍の差がありました。この契約は全て随意契約で、2020年3月から6月までの約3か月間に、17の業者と結ばれたものです。

 

契約のずさんさには今さら驚かないが

 この調達業務をやらされた担当の皆さまは気の毒だったと思います。内閣から「早くしろ」と急かされて、「急施を要する」として業者の言い値で随意契約してしまったのでしょう。

 客観的に見れば驚くべきずさんさですが、政権からのプレッシャーが強烈だったことを想像すると、彼らとしてはやむを得なかったのだろうと思います。その挙句、国民から阿呆呼ばわりされてお気の毒です。

 

公開せずに済ませられると思ったか?

 私が驚くのは、公開請求に対して非公開を押し通そうとし、裁判にまでしてしまった点です。私は県庁で契約事務の総括、情報公開事務の総括を経験していますが、こんなのは、常識的に考えれば公開せざるを得ないものでしょう。公金でマスクを買った契約など、秘密にしなければならない理由はありません。今後の同種の事務に支障を及ぼす恐れがあるかもしれませんが、こんなずさんな契約を結びにくくなるだけで、適正に結べばいいだけです。

 優秀な官僚の皆さまが、裁判になれば負けることを予期できなかったとは考えにくく、公開を少しでも先延ばししたい政権の意向に沿った結果だったのでしょうか?

 

 あのアベノマスク騒動をあらためて思い出しました。私は、以前は冬の寒い時期、外出時は喉を保護するために布マスクを好んで使っていました。不織布のマスクは、雨や雪で濡れたときに息苦しくなってしまうからです。でも、あの騒動以来、布マスクから足を洗いました。アベノマスクをしていると思われたら、恥ずかしいですから・・・。

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新型コロナウイルス対策として政府が全世帯に配布したアベノマスクについて、契約書等の情報公開を国に請求したのに対し、契約の単価や発注枚数を開示しないのは違法だとして、928日、神戸学院大の上脇博之教授が国に開示などを求める訴訟を大阪地裁に起こしたことが報じられました。しかも、文科省関係の文書の中に黒塗りをうっかり忘れたらしい箇所が一つあり、単価が143円(税込み)だったことがバレるという、笑い話のおまけつきです。

私も県職員時代に文書公開事務の経験があります。単価、数量、金額の欄などの黒塗りを忘れることは考えにくいですが、文章の中に単価が書いてあるあのようなケースは、うっかり見落としても不思議ではありません。文科省の担当者が、あまりひどく叱責されると気の毒だなと思います。

 

そもそもの問題は

 そもそもの問題は、あのような契約を随意契約で行っていることです。しかも高額なので、いわゆるWTO案件で、国際入札に付すべきものだったのでしょう。それを随意契約で行ったのは極めて不自然、異例で、よほど明確な理由がなければ許されません。

 しかも、公開されている文書で明らかにされているのは、厚労省の「マスク班」が事業者と交渉して単価を定め、その単価で各省庁が契約しているようです。結局、各省庁の契約担当者は、事務作業をやるだけで、何も判断できなかったのでしょう。

 その結果が、安価で迅速に提供されていればまだしも、あんな常識外れの高単価で、店頭にマスクが出回ってからようやく配布されたのは、お粗末です。

 

非公開にするのもお粗末

 地方公共団体の常識からすれば、あのような契約単価、数量等を非公開にするなど考えられません。

 契約単価を公開すると次回の契約交渉に支障が出るなど、なぜそうなるのか、説明が必要です。そもそも競争入札で執行すべきものであり、そんな言い訳は通らないでしょう。原告の教授も言われているように、大量のガーゼマスクを随意契約で発注するなど、当面あり得ないでしょう。あれを非公開にしたのは、高すぎて国民から批判されそうだったからでしょう。情けない連中です。

 

会計検査院の出番

 地方公共団体が公共事業でこのような契約をしていたら、会計検査院からこっぴどく絞られ、補助金返還になりかねません。政府機関のこのようなやり方に対して会計検査院がどう対応するか、注目しなければなりません。

 ここでいいかげんな対応をするようなら、もう地方公共団体の検査になど来ないでいただきたいものです。

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