ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 日産 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:日産

 99日、日産の西川社長が辞意を表明したという報道がありました。辞任は当然ですが、もっと早い段階で自ら身を引いていれば、日産の今後にも良い影響があったかもしれず、混乱も少なかっただろうに、残念です。

 また、最初の辞任意向報道後の西川氏の対応も保身を図ろうとする姿に見え、求心力の低下に拍車をかけたかもしれません。

 

辞任が当然である理由

もともと西川氏には、ゴーン氏に近い経営トップの一画でありながらゴーン前会長による会社の私物化を防げなかった責任があります。その責任は、決死の覚悟で前会長の告発に動いたことで果たされたということもできますが、その場合は、自らが完全に潔白でなければなりません。ゴーン氏のおこぼれを受け取っていたのでは、その資格はありません。

明らかになった報酬の不正受給が本人の意図したものか、どの程度の悪質性があるのかは不明ですが、不正があったのが明らかになってしまえば、今後の改革の指揮は執れません。分かった時点で、すぐに辞意を表明すべきでした。

まして、日産の業績は、悪化しています。求心力など期待すべくもなく、トップにとどまる選択肢など、ありえなかったでしょう。

 

日産社内の危機管理意識に不安

この問題の発覚当初、日産社内では、6月に発売された「文芸春秋」で既に出ていた話で、今さら大騒ぎする必要はないとして、じきに収束するという見通しで、このまま乗り切るつもりだったようです。

次の人材がいないのかもしれませんが、ゴーン前会長の反撃も予想される中で、弱みをそのまま残すことは、危機管理上ありえないでしょう。

日産の体制に不安を感じざるを得ませんが、最後に取締役会が全員一致で西川氏の退陣を求めたことにわずかな希望を感じます。

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 日産のカルロス・ゴーン会長の突然の逮捕劇は、世界中を驚かせました。有価証券報告書への巨額の虚偽記載が直接の逮捕容疑ですが、加えて、自身や家族の住まいなどへの私的流用もあったようです。さらに、フランス政府がルノーと日産の不可逆的な経営統合(日産の完全子会社化)を画策し、当初はスルーしていたゴーン会長も、大株主であるフランス政府の要求に応ずることに転じ、日産の経営陣が反発してクーデターを起こしたという観測も流れています。

 

金の卵を産む鶏を殺そうとしたフランス政府?

 このクーデター説を聞いて、私はイソップの寓話「金の卵を産むニワトリ」を思い浮かべました。ある男が、毎日1個ずつ金の卵を産むニワトリを飼っていたが、もっとお金が欲しくなり、ニワトリの腹の中には金の塊が入っているに違いないと考え、腹を裂いたが、金はなく、ニワトリは死んでしまったという、あのお話です。

 クーデター説の真否はともかく、フランス政府がフランス国内の雇用改善等のためにルノーと日産の経営統合(ルノーによる日産の完全子会社化)を画策し、ゴーン氏もその方向をほのめかす言動をしていたことは事実のようです。日産の経営陣、大多数の社員には、受け入れがたい話でしょう。

 仮に、経営統合が強引に進められ、日産の子会社化が成功していたとしても、社員のモチベーションが劇落ちした日産が従来と同程度の業績を続けられるとは思えません。日本国内の販売も激減するでしょう。

 フランス政府の目論見は、金の卵を産むニワトリを殺そうとするものだったと思います。

 

欲はほどほどに

 ゴーン氏による多額の私的流用、横領などが事実だとすれば、仮に経営統合計画に対する日産経営陣の反発があったとしても、クーデターと呼ぶべきではありません。企業のガバナンスが正常であれば、ゴーン氏は排除されて当然であり、今回の騒動、内部告発は、日産の自浄作用が機能したというべきでしょう。

 

 この事件をきっかけに、フランス政府の日産子会社化の思惑がクローズアップされてしまいました。こうなっては、いくら4割を超える株式を保有していても、目論見通りにはいかないでしょう。

 フランス政府は、連携によるメリットや日産から得られる巨額の配当金で満足せず、さらなる利益を狙って、企業連合の存続自体を危うくしてしまいました。ゴーン氏も、巨額の報酬に加えてさらに不当な利得を得ようとして、地位や名声を失ってしまいつつあります。

 ゴーン氏、フランス政府とも、強欲すぎて失敗してしまいました。イソップの教訓は現在も生きているようです。

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