既に最低制限価格を漏らしたとして官制談合防止法違反等の疑いで起訴されていた大阪府岸和田市の永野耕平前市長、別の数件の工事についても最低制限価格を漏らしていた疑いで、9月24日に再逮捕されました。
その他、最近、気仙沼市などでも同様の疑いで市職員が逮捕されるなど、最低制限価格を漏らす事件が続いています。
最低制限価格が高すぎる
最低制限価格を入手してそれと同額か少しだけ高い価格で確実に落札しようとする業者が存在するということは、最低制限価格でも十分に儲けが出るからです。少なくとも役所側に渡した賄賂分の数倍は儲かるのでしょう。つまり、最低制限価格が高すぎることが事件が多発する原因です。
最低制限価格の設定は、各自治体等で少しずつ異なりますが、国土交通省の示す「モデル」に準じるところが多いようです。そのモデルでは、①直接工事費の97%、②共通仮設費の90%、③現場管理費の90%、④一般管理費等の68%を合計した価格が基本です。ただし、その合計額が、予定価格の92%を超える場合は92%にし、75%を下回る場合は75%とする枠が定められています。
また、自治体の中には、もっと簡便に予定価格の〇%とするところもあるようです。
最低制限価格の見直しを
最低制限価格を設けずに、仮にダンピングが疑われる著しい低価格の入札があった場合に調査する「低入札価格調査制度」にするのが、一案でしょう。しかし、その制度運用が難しそうだという懸念を感じるのであれば、最低制限価格の大幅な引き下げをすべきです。
適正工事価格の相対性
適正な工事代金は、一律に積算できるようなものではなく、例えば各業者の事務所や資材置き場の位置によっては労働時間の歩留まりが全然異なります。また、その時点で抱えている技術者、労務者の稼働状況等でもコストが全く異なります。ある場面では、原価を割って受注しても企業としては有利になる場合もあります。
各業者は、役所が設定する予定価格や最低制限価格を探るのではなく、自社の利益を確保できる最低限の価格で応札すればいいのです。そして、役所側は、根拠のない最低制限価格で企業の努力を邪魔してはいけません。
![]()
にほんブログ村 ご覧いただき、ありがとうございます。
サイト案内(目次)へ