私は長年、県職員など地方公務員として生きてきたので、「公務員の重み」については理解していました。不祥事を起こした場合の罰が厳しい、ローンを組む際などに信用があるなどです。最近、仕事の関係である法人(株式会社)の役員(取締役等)変更登記に関わる機会があり、あらためて「公務員の重み」を認識するとともに、自作自演っぽい感じも持ちました。

役員変更登記の添付書類
 取締役等に選任された人を登記するには、選任を証する書類(株主総会の議事録、本人の就任承諾書など)に加え、「本人確認書類」が必要です。これは、その人の住所、氏名を証明するものです。
 住民票の写しなら問題ありませんが、安く上げるために、運転免許証の両面のコピーに本人が「原本と相違ない」旨を証明したものを作成することが一般的です。そこで、運転免許証を持っていない人はどうするか・・・?
 すぐ思いつくのが健康保険証ですが、これが問題なのです。
 商業登記規則第61条第7項には、「(就任承諾を)証する書面に記載した取締役等の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該取締役等(略)が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)を添付しなければならない。」と規定されています。
 運転免許証は都道府県公安委員会が職務上作成しているので、OKです。健康保険証は、市町村長が作成している国民健康保険証はOK都道府県知事や広域連合(特別地方公共団体)が作成している後期高齢者医療被保険者証もOKです。でも、サラリーマンや公務員が持っている協会けんぽの保険証や共済組合員証は、作成しているのが公務員ではないため、ダメという扱いのようです。

 「公務員の重み」を感じるとともに、この規則を作ったのも公務員(法務省の官僚)であることを考えると、自作自演っぽい感じもします。

合理的なのか?
 手続規定ですから、あまり厳格に規定、運用する必要もないと思います。規則では「公務員等」と規定しておき、運用要領等で健康保険証はすべてOKにしておくのが合理的ではないでしょうか?

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