ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 格差 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:格差

 2019年のゴールデンウィークは、4月27日から異例の10連休でした。しかし、報道機関などの調査によれば、実際に10連休を取れる人は全体の半数弱、また、10連休をうれしく感じる人も半数未満のようです。逆に、サービス業従事者を中心に、腹立たしく感じた人も少なくないようです。企業の利益が上がっても、従業員の給与が増えるわけではないとのことです。

 これを「休日格差」「労働格差」と表現し、出勤して普段以上に忙しく働かざるを得ない人たちの怒りを伝える報道も多いようです。

 

 たしかに、サービス業などは、連休はかき入れ時という面があります。働かざるを得ない人も多いでしょう。仮に代休を与えられたとしても、学齢期の子供と一緒の休みにはならず、子供が淋しい思いをするかもしれません。まして、勤務形態によっては代休や賃金の割り増しもなく、何もいいことがないようです。

 保育所が休みになって子供を別の施設に預けざるを得ないため、余計な出費になってしまった人たちもおられるようです。

 

 一方、10連休をしっかり取れても、特にやりたいこともなく、収入を確保するために働きたい人たちもいます。

 一律に休日を増やすのではなく、まずは自分の都合に合わせて休みを取れるような体制にすることが求められます。

 

 私は、10連休前半にはツアーに参加し、後半は自宅で帰省した子供などと楽しむことができました。宿泊施設、レストラン、ショッピングセンターなどは、通常通りに営業していました。私が休暇をストレスなくのんびり楽しめたのは、この10連休も働いてくださった人たちのおかげです。

 

 今回の10連休で、「休日格差」の問題が顕在化したことは、良かったと思います。これらの不満の声が政権に届き、格差の是正につながることを願っています。

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 61日に、注目されていた最高裁の判決が二つ示されました。

 一つは、非正規雇用の労働者について、正規労働者との処遇の違いがどこまでが合理的とされ、どこからが不合理で違憲とされるかという問題でした。

 もう一つは、定年後の再雇用の社員についてどの程度までの処遇の差が許されるかという問題で、私はどちらかというとこちらの方を注視していました。

 「定年再雇用後の給与 最高裁の判断は?」

 

再雇用に厳格な「平等主義」は採らず

 最高裁は、日本の現状を追認し、欧米諸国のような厳格な年齢差別禁止を採らないことを明確に示しました。つまり、定年後再雇用者と正社員との格差を一部(かなり)容認しました。

 当該会社が、定年後の再雇用について、①再雇用の嘱託社員と正規社員では賃金体系が異なる②定年時に退職金を支払っている、③年金受給前は調整給を支給する、④年収が定年前の79%程度になるように配慮されている、等の事情を考慮し、再雇用後の賃金引き下げや「職務給」「賞与」を支払わないことを不合理とは言えないとしました。

 一方、休日を除く全ての日に出勤した者に支給される精勤手当は、嘱託社員に支払われないのは不合理で違法としました。

 

非正規、正規の格差にはかなり厳しく

 契約社員への各種手当の不支給を巡る訴訟では、最高裁は、当該運送会社が正社員にのみ支給していた6種の手当について、種類ごとに趣旨を個別に考慮し、「通勤手当」「給食手当」「無事故手当」「作業手当」「皆勤手当」の5種類の不支給を不合理としました。

 

地方公共団体も対応を迫られる?

 地方公共団体も、今後、一般の非常勤職員、定年停職者の再任用職員、再雇用職員の処遇について、見直しを迫られるかもしれません。

 例えば、現在の非常勤職員には期末手当も勤勉手当も支給されていません。新たに設けられる会計年度任用職員も、期末手当は支給されることになっていますが、勤勉手当は対象外のようです。それが、合理的なのかどうか考える必要があるかもしれません。

 また、定年後の再任用職員、再雇用職員は、今回判決があった会社よりも格差は大きいと思います。多くの場合は職務内容が変わるので直接の比較はできませんが、まれに、同じ役職のまま再任用になる場合もあります。また、地方公共団体では、年金支給開始前だからといって調整給の支給もありません。

 

 住居手当は、正社員は転居を伴う異動があるからなどの理由で、正社員だけに支給することも不合理ではないという判断です。転居を伴う異動などのない市町村役場では、どんな判断になるのか、検討の必要があるかもしれません。

 

 私の自治体でも、判決を精査して検討してみたいと思います。


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 題名を見れば想像がつく通り、21世紀の資本」の内容に呼応するものです。著者は、不平等の問題を主に取り組んでおられる著名な経済学者で、本書の序文は、「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティ氏が書いておられます。

 だから、日本でも進みつつある所得や財産の不平等、格差の問題に関心のある方には、一読をお勧めいたします。ただし、正直に言って、非常に読みにくく、読み進めるには多少の忍耐が必要です。この辺は、「21世紀の資本」も同様です。

 特に第1部が学術的な内容が多く、読み進めるのが苦痛ですが、第2部以降は、実践的な話が多くなり、興味を持って読み進められます。私は、所得や資産の格差が広がりつつあり、そのことはこれからの社会に大きな問題であることに同意できる人は、1部は読み飛ばし、第2部「行動のための提案」から読んでもいいのではないかと思います。

 

 第2部には、いろいろ興味深いことが書かれています。

 私は、外国の事情に詳しくなかったのですが、EU諸国も、労働組合の組織率が近年著しく低下し、社会への影響力を失っているとのことです。また、非正規雇用の割合も著しく増加しているとのこと。日本と同じような問題を抱えています。

 

 格差を広げないための対策として、最も興味をひかれた一つだけ紹介いたします。

 法定の最低賃金のほかに、倫理的な賃金ルールを各企業が持つことを社会が奨励するという手法です。例えば、「経営トップの役員報酬と、最も賃金の安い社員の給与との格差は、10倍を超えてはならない」とか、「経営トップの報酬は、社員の平均給与の7倍を超えてはならない」というルールを企業が決めておくということです。既に実践している企業もかなりあるとのことです。

 さらに、政府や地方公共団体の調達で、そういう企業を優遇するなど、社会が支援することで、広げていくわけです。

 

 おもしろいのではないかと思いました。

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