本書は2020年にかなりの期間、ベストセラーのランクに入っていた作品です。このシリーズは、人生やビジネスで成功するための心得、ノウハウなどをコメディー仕立てのストーリーで説くものです。
主人公は作品ごとに変わりますが、主人公を教え導くのは、常にゾウの姿をしたガネーシャというインドの神様です。この3作目の主人公は、病院で突然に余命3か月の宣告を受けたサラリーマンです。病弱の妻と娘が一人います。
本書が伝えたい教えは、ストーリーの序盤に挟み込まれた「本書の使い方」というコーナーで要約されています。「人はいつか必ず死ぬ存在であり、死を直視することが生を輝かせる。」という古くから繰り返されている教えです。自分が明日にも死ぬかもしれない存在であると意識して生活することが、人が夢をかなえる助けにもなり、「死ぬときに後悔しない人生を送る」結果にもなるということです。
ガネーシャが主人公に次々に出した課題は、「健康に良いことを始める」「死後に必要な手続を調べる」「大きな夢に向かう小さな一歩を、今日踏み出す」などです。
教えるアシスタントのような役回りで、死神も登場します。死神は、人が死ぬときに後悔することとして、「本当にやりたいことをやらなかったこと」「人を許さなかったこと」「人に感謝の言葉を伝えなかったこと」「死の準備をしておかなかったこと」などをリストアップして教えます。
さらに、ストーリーの中で、愛する人との死別などに耐えるための心の持ち方も教えてくれます。
私は、県庁を定年退職後、いわゆる終活に関する本はかなり読んでいます。本書で説かれている教え自体はそれらの本とも共通するものが多い感じですが、ストーリー仕立てだけに腑に落ちやすくなっています。
気軽に笑いながら読めますが、心にしみる内容で、余生を送るための参考になりそうです。主人公と同じような若い世代の人にも、生き方の役に立つと思います。
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