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地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

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 市、町、村は、名前は違っても、ほとんど同じ仕事をしていますが、大きい市の中には、特別な権能を持っているものもあります。それが、地方自治法第2編第12章「大都市等に関する特例」の制度です。

 

「市町村(市、町、村の違い) 新社会人の基礎知識」参照

 

 この特例の制度には、政令指定都市と中核市の2種類があります。

 

1 政令指定都市

   政令で指定する人口50万以上の市平成29111日現在、20市)

   指定された時期が早い順に、

① 大阪市、名古屋市、京都市、横浜市、神戸市

② 北九州市

③ 札幌市、川崎市、福岡市

④ 広島市 ⑤ 仙台市 ⑥ 千葉市 ⑦ さいたま市 ⑧ 静岡市 ⑨ 堺市

⑩ 新潟市、浜松市 ⑪ 岡山市 ⑫ 相模原市 ⑬ 熊本市

 

2 中核市

   政令で指定する人口20以上の市平成2931日現在、48

     平成26年の法改正により ⇒ 平成2741日から人口20万以上

                          法改正前 人口30万以上

  

○ 権能の違い

   大都市等の特例制度は、普通は都道府県がやっている仕事のうち、一部を市に移管する制度です。

   一般市と比較し、中核市は、保健所、特別養護老人ホームの設置認可、児童相談者の設置等の事務、権限が増えます。保健所を市で抱えるのは、かなりハードルが高いようです。

   政令指定都市は、更に、指定区間外の国道、県道の管理、小中学校教員の任免などの事務を担います。

 

※ 平成26年の法改正により、平成2741日から中核市制度と特例市制度が統合され、特例市制度(政令で指定する人口20万以上の市)が廃止されたが、この時に特例市であった市は、引き続き特例市として事務処理することができる(平成29111日現在、36市。「施行時特例市」。)

    政令市、中核市はなりたがる市が多かったが、特例市は、都市計画関係などのわずかな権限しか移譲されなかったので、人気がなかった。また、私は、「特例市」というネーミングも、不人気の一因であったろうと思う。市は人口5万人以上が原則だが、市町村合併促進のための特例などで、人口3万人以上で市になることができた時期があり、その特例で市になったものを「特例市」と呼ぶような慣用もあった。

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 市町村は、住民に最も身近な基礎的地方公共団体です。

 市・町・村は、名称は異なりますが、法制度上では扱いにほとんど違いはありません。

 しかし、地方自治法では、市と町について、要件を定めています。

 

地方自治法

第8条 市となるべき普通地方公共団体は、左に掲げる要件を具えていなければならない。

 一 人口五万以上を有すること。

 二 当該普通地方公共団体の中心の市街地を形成している区域内に在る戸数が、全戸数の六割以上であること。

 三 商工業その他の都市的業態に従事する者及びその者と同一世帯に属する者の数が、全人口の六割以上であること。

 四 前各号に定めるものの外、当該都道府県の条例で定める都市的施設その他の都市としての要件を具えていること。

 町となるべき普通地方公共団体は、当該都道府県の条例で定める町としての要件を具えていなければならない。

 町村を市とし又は市を町村とする処分は第七条第一項、第二項及び第六項から第八項までの例により、村を町とし又は町を村とする処分は同条第一項及び第六項から第八項までの例により、これを行うものとする。

 

町村が市になるための要件

 ① 人口が5万人以上

 ② 都市的な仕事(商工業など)に従事する人やその家族の割合が6割以上

 ③ 都道府県の条例では、人家が連坦している状況などの要件を定めている場合が多いようです。

 

村が町になるための要件

  要件は都道府県の条例で定められますが、人口、都市的産業に従事している世帯の割合、人家の連坦状況などを定めている場合が多いようです。

 

町村が市に、村が町になる手続

  いずれも、その町村の議会の議決を経て都道府県知事に申請し、都道府県知事が、都道府県議会の議決を経て決定します。市にする手続きの際は、都道府県知事は、総務大臣に協議し、同意を得る必要があります。

 

市と町村の機能の違い

  市と町村は、行政権能の差はほとんどありませんが、市は、福祉事務所を必ず設置して生活保護などの仕事をしなければならないところ、町村は任意で、条例で福祉事務所を設置してその仕事をしてもいいし、県に任せてもいいことになっています。

  また、町村は、議会を置かずに、「町村総会」を置くこともできますが、市は、必ず議会を置かなければなりません。

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