本書の主張は、本文の末尾に要約されています。
「寿命が来れば肉体は朽ちる、という意味で「人は死ぬ」が、霊魂は生き続ける、という意味で「人は死なない」。私は、そのように考えています。」
著者は、救急医療等を専門とする医師で、本書が出版された2011年当時は、東京大学の教授、医学部附属病院の救命救急センター長等に就任されていたようです。
その職務を通じて多くの人の生と死を見てこられた経験や、肉親の死などの個人的な経験も記されています。それらから、人が科学として知っていることは、ごくわずかだと実感しておられます。さらに、これまで欧米を中心に、ノーベル賞受賞者を含む多くの著名な科学者が、心霊の存在を信じ、それを科学的に解明・証明しようと研究を重ねてきた歴史も紹介されています。興味深い内容です。
本書には、著者や他の研究者が集めた臨死体験、体外離脱体験、霊との交信・交流体験が紹介されています。私がこんなことを言えば、オカルトだとかボケたとか言われそうですが、著者ら優れた科学者がこれらの超常現象の存在を信じ、研究されています。それを否定するだけの知見など私にはありません。
以前、これらの超常現象を最先端の量子科学から説明(仮説)する書を読み、関心を持ちました。
「死は存在しない」(田坂広志)を読んで 参照願います。
私は宗教は信じていないのですが、仏教、特に親鸞聖人の教えに親近感を持っており、人は死ねば無に帰り、一切の悩み、苦しみから解放されると考えてきました。その考えの方が安心できるのですが、修正しなければならない?
著者は、近年、右派寄りの政治の世界にかかわっているようです。その辺、私とは相容れませんが、本書は興味深く読みました。
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