423日、北海道・知床で、観光船による痛ましい事故が起こってしまいました。4月26日時点では死者が11人で未だ15人が行方不明ですが、まだ発見できないということは、望みはほとんどないということでしょう。

 事故後の報道によれば、その観光船の運航会社「知床遊覧船」は、かなりのブラック企業で、船長が悪天候のために出港しないという判断をしづらい状況があったようです。また、数年前に社長が交替した後、ベテラン船長らの解雇や辞職が相次ぎ、船に乗れるスタッフがほとんど残らなかったとも報じられています。

 そんなブラック企業ですから、十分な賠償責任保険に加入していたかどうか、心配です。

 

経営者の社会的責任 三幸製菓も

 知床遊覧船の社長は、25日以降、乗船していた人たちの家族への説明会にも欠席がちだったようです。27日にようやく社長の記者会見を行い、記者団のまえで土下座して見せましたが、納得できる説明など、初めから不可能でしょう。

 それで思い出すのは、2月に工場で火災を起こし、6名もの犠牲者を出した新潟県の三幸製菓のことです。先日の報道で、火災後に中断していた生産を5月中旬から再開するとのことですが、火災後、社長による記者会見や、説明会で社長が説明するというようなことが、一切行われていないことも報じられています。

 火災に至るまでの状況や火災後の対応から、危機管理ができていない会社であることは知っていましたが、あまり反省もしていないようです。反省していないというか、経営者が経営責任を感じていないようにも思われます。
 「三幸製菓の火災に見る危機管理」 参照願います。

 あれだけの事故を起こしたのですから、公の場で社長が説明、謝罪し、再発防止を誓うべきことは当然です。そうした方が、生産再開後、業績の戻りが早いことは誰もが分かるでしょう。記者会見をすれば、責められてつらい思いをするでしょうが、事故の責任、今後の会社運営のことを考えれば、やらなければならないことは、私でも分かります。それをしなければ、いつまでも事故のみそぎができず、経営者として失格でしょう。一生、陰に隠れて暮らさなければなりません。

 

 経営に携わる人には、それなりの責任があり、覚悟が必要であることをあらためて思い知らせてくれた二つの事故でした。

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