ネットでニュースのチェックをしていて、興味を惹かれる記事を見つけました。ダイヤモンドオンラインの「ビッグモーターが「鬼滅の刃の鬼舞辻無惨」に成り果てた当然の理由、”稲盛経営”導入もなぜ?」という長いタイトルの記事です。8月14日に配信されています。
私は、ビッグモーターの事件や稲盛和夫氏の経営哲学に関心があり、鬼滅の刃のファンでもあるので、読んでみないわけにはいきません。また、私は、以前から、稲盛イズムを標榜する企業の中にブラック企業があることに憤りを感じてもいました。
「稲盛イズムの悪用とやりがい搾取」 参照願います。
ビッグモーターの失敗の原因
記事を読むと、「稲盛氏の「経営12カ条」とビッグモーターの経営計画書(経営の原点12カ条)は、一字一句違わない。ビッグモーターによる完全なるコピー・パクリである。」とのことです。たしかに、読んでみるとそのとおりです。稲盛氏の「経営12カ条」がいかに優れたものとはいえ、それを丸ごとパクるというのは、付け焼刃であることを自白しているようなものです。
稲盛氏が著書や講演で「商売人」やリーダーに繰り返し求めておられたのは、「高い倫理観」です。それなくして、一方の「数字の見える化」ばかり追求した結果が、今回の事件の根本原因のようです。
記事の筆者は「「稲盛経営=もうかる」とだけ考えて安易に導入しようとした企業は、いつしか破綻を迎える。現場の数値を完全に見える化し、経営が現在の状況を瞬時に把握できるというのは強力な武器である。一方、それと同時に、その数字管理のしやすさが社内のモラル低下を招くのだ。」と指摘しておられます。
経営12カ条の唯一の欠点も
あの記事の指摘は的確だと思います。それに加えて私が指摘したいのは、「経営12カ条」の分かりにくさです。
稲盛氏の著書等を読めば、氏の経営理念の根底が「会社は全従業員の物心両面の幸福を追求する」であることがよく分ります。しかし、あの12カ条の文言からはそれが伝わりにくく、玉に瑕だと思います。
それが、稲盛イズムを標榜するブラック企業を生み出す一因ではないかと私は考えています。
盛和塾のメンバーを始め、稲盛イズムを信奉される経営者の皆さまは、よくよく注意していただき、ブラック企業を仲間内から出さないよう、ご注意いただきたいと思います。このままでは、稲盛氏の名声に傷が付いてしまうかもしれません。
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