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 ㈱ぎょうせいの「地方財務実務提要」は便利な本です。地方公共団体の職員が何か予算執行などについて対応に迷った場合、ヒントが見つかることも多いと思います。IMG_1070

 「○○実務提要」「○○ハンドブック」といった自治体職員が業務の参考にしている書籍の多くは、総務省の関係者などが執筆していると思いますが、ヒント、参考としてとらえるべきで、無批判に受け入れるのは危険です。

 

 契約保証金の端数計算について、これらの書籍の記載が誤っていたための混乱については、別稿「端数計算法の誤った適用」で紹介しました。

 そのほかにも、読んでいておかしいと思われる記載は、多々あります。法令の条文に立脚しない説明がされているものも多く、それらはあまり信用できません。それらについては、いずれ機会があれば述べたいと思っています。

 10数年前、知り合った自治省の若手キャリアに疑問を呈したところ、「昔からので変なのがだいぶあるんですよね・・・。」と言っておられました。

 

恩師の教訓

 大学で法律を学んでいたころ、恩師がおっしゃっていたことを思い出します。

 「学生同士が法律問題を議論しているのを聞いていると、自分の意見になっていない。○○の本にこう書いてあったなどと主張して、最後には『ほらここに書いてあるだろう』などと、本を見せ合ったりしている。〈学生一同爆笑・・・〉自分で納得して、自分の意見にしてから主張しなさい。」

 

かつての自分についての反省

 大学時代にせっかく有意義な教えを受けていたのに、若いころの私は十分に実践できていませんでした。制度の解釈に迷っているとき、「地方財務実務提要」に答えを見つけると、「一件落着!」と安心し、本当にそれでいいのか考えることを怠っていた気がします。

 

 20年ほど前から、ようやくこれらの書物を評価しながら眺められるようになりました。今も「地方財務実務提要」は便利に使っていますが、書かれていることはあくまでもヒントとして捉え、自分で考えて納得できなければ答えとして採用しないことにしています。

 

 かつての私だけではありません。多くの自治体職員は、「実務提要」などに書かれていたり、総務省の担当職員が言ったりしたことなどは無批判に信用し、自らの判断を停止している気がします。

 職場で、このブログで、一石を投じ続けたいと思います。