旧統一教会に対する文部科学省の解散命令請求について、3月4日、東京高裁は解散を命じた東京地裁の決定を支持し、教団側の即時抗告を棄却しました。旧統一教会はこれを不服とし、9日に最高裁に特別抗告しましたが、宗教法人法に基づく解散命令は高裁決定で効力を持つため、清算手続は開始されるとのことです。万一、最高裁が判断を覆した場合は清算手続は停止します。
結論には賛成だが
「献金被害は悪質で著しく公共の福祉を害することは明らか。解散は必要かつやむを得ない」ということについては、私も全く裁判所の言う通りだと思います。しかし、民法上の不法行為を理由として「法令違反」としたことについては、私は実は疑問を感じています。民法上の不法行為は非常に範囲が広く、子どもがボール遊びをしていてよその家のガラスを割ってしまった場合も成立します。我々が普段、違反とか違法という言葉を使う場合も、民法の不法行為などを含めておらず、罰せられるような行為だけ指していると思います。こんなのを含めてしまうと、行政側の裁量の範囲が広くなりすぎ、法的安定性を損なってしまうのではないかと危惧を抱いています。
宗教法が「法令違反」として予定していたのは、刑事責任の対象となる法令違反だと思います。現に、旧統一教会が問題になる前は、政府もそのように解釈・運用していたようです。
私は、この「法令違反」は刑事罰の対象になる行為に限り、ただしその行為が裁判で有罪が確定していることを要件とせず、犯罪構成要件に該当していれば対象にするという方が良かったと思います。
この件が一段落したら、最高裁の判断がどうなるかにかかわらず、無理な解釈をしなくていいように宗教法を改正すべきだと思います。
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