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今、多くの自治体では、当局と職員団体の間で退職手当条例の改正の議論が交わされています。当局側が、国家公務員に合わせて退職手当を引き下げる提案をし、それに対して職員団体が抵抗している構図です。
今回の引き下げ幅は、平均で78万円ほどと、2012年に行われた改定と比べて小幅なこともあり、ほとんどニュースにもならないようです。
現在の争点 施行日をいつにするか?
国家公務員退職手当法の改正が、すでに12月8日に国会で成立していることから、職員団体側も改正内容(到達点)については、あきらめているように見えます。しかし、国が求めている1月1日施行については、かなり抵抗があるようです。
国会で成立してから、地方自治体の議会で1月1日施行に間に合わせるように議決しようとすれば、労使交渉も議会での審議もほとんど時間がなく、形だけのものにせざるを得ないでしょう。
ネットで探すと、高知県当局が、既に労使交渉を打ち切って、2月1日施行の条例改正を12月議会に提案するという12月15日付けの情報がありました。あまりニュースにもならないようで、それ以外は、見つけられません。
噂によると、それ以外の県でも年度内の施行を決めたところもあるそうです。
職員団体の力が、昔と比べて弱体化したのでしょう。
私の古巣の県庁では、3月1日施行で職員団体に提案し、交渉中のようです。
年度途中の施行の問題点
1 夏ころから現行の退職手当額を前提に勧奨退職などの手続を進めてきたところが、今になって退職手当額を変更することになり、職員の信頼を裏切る結果になる。
2 駆け込み退職が生じた場合、行政が混乱する。
3 定年退職者の間で不公平が生ずるおそれがある。
多くの自治体の条例では、「○年以上勤続した者で、通勤による傷病により退職し、死亡により退職し、又は定年に達した日以後その者の非違によることなく退職した者に対する退職手当の基本額については、定年退職と同様に扱う。」というような規定があります。つまり、3月1日施行にした場合、駆け込み退職者が既に60歳に達していれば、定年退職と同様の支給率にできますが、誕生日が3月2日以降の人は、駆け込み退職をすると、全くの自己都合扱いになってしまいます。これでは、むしろマイナスになるので、駆け込み退職できないでしょう。
いろいろ考えると、やはり年度途中の施行は適当ではないと思います。