中小企業にパートタイマーとして勤務していますが、そこで現在、就業規則や賃金規程等の改正を担当しています。育児・介護休業法改正が令和7年4月、10月から施行されることに伴うもの、令和7年3月末の高齢者雇用継続措置の経過期間終了に伴なうもの、新年度の給与改定に伴うものなど、多くの改正項目があります。
その中で、配偶者の扶養手当を廃止し、子の扶養手当を増額する改正も盛り込みました。
配偶者扶養手当の廃止等
我が社の給与制度は、多くの点で県に準じています。それで、県を始め公務員が配偶者への扶養手当を段階的に廃止し、子に対する給付を増額することに習って、我が社も同じようにすることを提案し、経営陣も同意してくれました。ただし、金額は公務員とは少し異なっていますが・・・。
厚生労働省のホームページにも「配偶者手当を見直して若い人材の確保や能力開発に取り組みませんか?」というリーフレットが掲載されています。「いわゆる「年収の壁」対策」という副題付きです。民間企業でも配偶者の扶養手当を廃止する動きが進んでいましたが、国はそれに拍車をかけたいようです。我が社の配偶者扶養手当も、社会保険の「扶養」に該当することが条件になっています。つまり、年収の壁を作っていたわけです。
不利益変更の同意書
このような場合、公務員と異なるのは、労働者全員の同意を要することです。就業規則等を改正する時は、必ず労働者に周知して労働者代表の意見を徴して労働基準監督署に届け出なければならないことになっています。さらに、今回のように、配偶者の扶養手当の廃止のように明確に「労働条件の不利益変更」に該当するものは、従業員全員の同意を必要とします。現実に配偶者扶養手当を受給している従業員だけでなく、手当の対象となり得る従業員全員です。反対する従業員がいても改正することはできますが、反対者の給与は原則としてこれまで通りにしなければなりません。
私の県職員時代、特にリーマンショック直後の平成21年度ころは、期末・勤勉手当の減額など多くの「不利益変更」がありました。公務員の場合、法や条例で規定することなので職員の同意などは正規の手続としてはなく、職員団体との信頼関係の中で運用されているわけです。公務員、民間企業両方を当局側の担当者として経験してみて、公務員はこの面ではラクだったなと感じています。
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