ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 食糧安全保障 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:食糧安全保障

 6月26日、地域のJAがコメ農家に提示する2025年産のコメ出荷価格が60キロで2万円台に乗る見通しであることが報じられています。昨秋、24年産の銘柄米が60キロ1万円台後半が中心だったとのことで、それを上回る水準です。この価格では、小売の販売価格は、5キロで4千円前後が見込まれ、高止まりしてしまうようです。

食料安全保障をどう考える?

 食糧自給率を高めなければならないことに異論はないでしょう。食糧自給率を高めるには、日本で収穫できるコメへの需要を高め、それを国内で自給しなければなりません。

 コメが高いからパスタやうどんを食べるなどという状態を許容してはいけないのです。小麦の国際価格が安いのは、米国などの先進国が、食糧安全保障のために農家への所得補償などを行って平年はジャブジャブと余るほど生産し、余剰分を輸出しているからのようです。そうしておけば、凶作の年でも輸出を控えれば自国民は飢えさせずにすみます。身勝手な戦略だとは思いますが、大切な食料の問題なので、やむを得ません。

 日本もそれに対抗し、カロリーベースでコメが最も安い状態にしなければなりません。

今の状態は危険

 今年の秋もコメが5キロで4千円ほどもするのでは、国民のコメ離れがさらに進んでしまいます。そんな状態で、小麦が世界的に不足した場合、日本人が飢えてしまいます。日本の経済力が以前のように強ければいいのですが、アベノミクスで凋落した日本の円では、他国に買い負けてしまいそうです。

 米作りから撤退する農家が続出しているようです。人口減少と高齢化で農家が減るのは仕方ありませんが、その農地を荒れ地にさせず、担い手にスムーズにつなぐことも必要です。
 政治家は、目先の選挙のことばかりでなく、食糧安全保障に真剣に取り組んでいただかなければなりません。選挙目当てに目先の人気取り対策しか考えないような政治家は、不要です。
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 2024年の夏に表面化したコメ不足問題、政府が備蓄米の放出を始めても品不足感は解消されず、価格も一部を除き高騰したままです。政府は流通の目詰まりなどという認識を示していましたが、流通関係者の間では基本的に品不足という見方が多かったようです。特に凶作だったわけでもないのに生じたこの事態は、政府の失策であることは間違いありません。

 私も、需給計画、見通しが根本的に誤っていた、甘すぎたのだろうと思います。訪日外国人観光客が食べたために不足したなどという分析もありますが、国としてインバウンドを推進しておきながら、その分をコメの需要に盛り込んでいなかったとすればお粗末過ぎるし、また食糧問題に関してそんな綱渡りの計画で実施するなど、正気の沙汰ではありません。農林水産大臣がテレビでコメの輸入の増加に対して文句を言っていましたが、こんな事態を招いたのは農水省の責任です。私もコメの輸入増加には反対ですが、農水省は文句を言える立場ではないでしょう。

 欧米先進国の多くは、主食用食糧の輸出国です。それは、各国が万一の場合にも国民を飢えさせないために、農家への所得補償をして安い食糧を余るほど生産し、ふだんは余剰分を輸出しているからということです。それは利己的な政策だとは思いますが、せめて日本もカロリーベースで最低でも70%の自給率は確保しなければなりません。日本の経済力はジリ貧を続けており、今のように必要なだけの食糧を海外から輸入し続けられるかどうか分かりません。

 今回の「令和のコメ騒動」を教訓に、食糧安全保障を再構築しなければなりません。
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