報道によると、全都道府県、政令指定都市の2023年人事委員会勧告が10月19日に出そろいました。全都道府県等で月例給、期末・勤勉手当とも引き上げられました。
都道府県の行政職の月例給の平均改定率は、時事通信によると最高の大阪府が1.21%、最低の新潟県が0.74%と、少しばらつきがあります。給料表自体はほとんどの都道府県が人事院勧告と同じ改定をしたと思われるので、職員構成の違いが主な理由だろうと思います。
引き上げ勧告は、昨年に引き続きで、2年連続です。ただし、昨年は若年層だけが引き上げられ、上の方の号給は給料表も据え置きでした。新旧の給料表を比べると、1級は88号以上、2級は56号以上、3級は36号以上、4級は16号以上、5級は8号以上、6級以上は全ての号が据え置きでした。おそらく、40代以上の職員はいわゆるベースアップはなかった人がほとんどでしょう。
今年の勧告も、若年層の引き上げ率が大きいのですが、上の方も1,000円ほど引き上げられています。したがって、全職員の月例給の引き上げは、久しぶりになります。
この月例給の改定率は、報道されている民間企業の賃金改定と比較すると、かなり小さく感じられます。しかし、今回の改定は、人事院と人事委員会が合同で民間企業の給与を調査し、月例給は本年4月分の民間給与、ボーナスは直近1年間(昨年8月~本年7月)の民間の支給状況を集計し、それに合わせて行われたものです。おそらく、民間企業も、基本給の引き上げはわずかにとどめ、賞与、インフレ手当等の形で賃金アップをしたのでしょう。
国もほとんどの地方公共団体も、勧告通りの給与改定を行うものと思います。しかし、この程度の改定では、定期昇給と合わせても物価上昇分にも足りるかどうかといった水準で、暮らしの向上にはつながりません。
給与については公務員が先導するわけにはいかないので、やはり、まずは民間企業の思い切った賃金引き上げが必要です。最低賃金の大幅引き上げ等、労働分配率を高める政策を行わなければ、格差がますます広がり、社会の不安定化を招いてしまいます。
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