ipt async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"> 4月1日 : 地方自治日記

地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

タグ:4月1日

 このブログの管理者用の「マイページ」を眺めていたら、6年前の3月に投稿した記事の閲覧数が、最近、急に増えています。問題意識をもってネットで情報を探していた人が、私のあの記事を見つけてくれたのだとしたら、うれしいことです。

 その記事は、「4月1日の奇跡 虚偽公文書作成、大量発生の予感」です。

 毎年、全国の多くの自治体で、違法に日付を遡るなどして4月1日付けの契約書が大量に作成されていることに注意を促したものです。特にあの6年前は、今年と同じく4月1日が土曜日で、わざわざそれらの契約のために出勤などしないであろうにもかかわらず、同じように作成されることを少しでも防ぎたかったのです。あの記事でも指摘しているように、契約日付の遡りは、自治体職員については犯罪行為です。

 

3月中に契約するのが当たり前

 4月1日から必要なサービス等の契約は、遅くとも3月31日までに締結しなければならないことは当然です。しかし、地方自治法が制定された当初は、そのことに考えが及ばず、予算単年度主義にしたがって契約を年度内で完結させようとした結果、4月1日から(年間を通して)必要な役務に関する契約も、4月1日の日付で締結されていました。多くは、日付の遡りが行われていたのでしょう。

 問題に気づいた自治省が、まず昭和38年に、「長期継続契約」制度を創設し、電気、ガス、水道、通信、さらに不動産を借りる契約について、債務負担行為を設定せずに年度をまたぐことができるようになりました。さらに、平成16年には、自治体の条例で庁舎の警備、清掃や複写機の賃借などの契約を加えられるようになり、おそらくすべての自治体でそのような条例を整備しているはずです。

 したがって、それらの契約については、4月1日からの契約期間であれば前年度の3月中に契約していいことを総務省も文書で明言しています。それにもかかわらず、いまだに、公文書に虚偽の日付記載までして4月1日付け契約にしている自治体がかなり残存していることは、理解に苦しみます。

 自治体の議員、職員の皆さまも、もしこのような実態に気づかれたなら、是正を働きかけていただきたいと思います。

 「4月1日の奇跡 虚偽公文書作成、大量発生の予感」

 「長期継続契約でも、年度開始後に締結しなければならないとする誤解」

 「長期継続契約に係る総務省の「公式」見解」

その他、長期継続契約に関する記事多数 サイト案内(目次) 

 参照願います。

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 4月1日、今日から新年度でした。

ブログを読んでくださった方から、その方の自治体でも、入札日は予算成立以後の日にし、随意契約の見積書も「予算成立まで開封しない」として41日契約日にこだわっているというコメントをいただきました。やはり、今日からサービスの提供を受けなければならない契約を今日になって結ぶような団体もかなりあるようです。
 「4月1日から必要な契約の入札終了」

 

 改めて、4月1日から役務の提供を受ける契約などを長期継続契約として行う場合は、早めに入札をし、3月中に契約を済ませるべきことなどについて論証します。

 

旧年度の3月中に契約しても違法ではない!

 長期継続契約であっても3月中に契約することについて、予算単年度主義に反して違法だと主張する人もいます。しかし、自治法第214条、第234条の3を読んでいただければ、長期継続契約については容認されていることは明らかです。

214条では、予算で債務負担行為として定めれば、歳出予算の有無、歳出予算の効力発生の有無等にかかわらず契約できると規定しています。234条の3では、長期継続契約については、例外的に、債務負担行為として定めなくても契約を締結できると明記しているのです。

 

自治法第214条(債務負担行為) 歳出予算の金額、継続費の総額又は繰越明許費の金額の範囲内におけるものを除くほか、普通地方公共団体が債務を負担する行為をするには、予算で債務負担行為として定めておかなければならない。

自治法第234条の3(長期継続契約) 普通地方公共団体は、第214条の規定にかかわらず、翌年度以降にわたり、電気、ガス若しくは水の供給若しくは電気通信役務の提供を受ける契約又は不動産を借りる契約その他政令で定める契約を締結することができる。この場合においては、各年度におけるこれらの経費の予算の範囲内においてその給付を受けなければならない。

 

 この条文を読んで、どのように読めば長期継続契約でも4月1日を過ぎなければ契約してはダメなどという解釈ができるのか、理解に苦しみます。議論しても、相手方から明確な根拠が示されたことはありません。

 また、公式に総務省が発した文書でも明確に容認しているのに、それも知らないふりをしているようです。
 「長期継続契約についての総務省の「公式」見解」

 

当初予算議決日を気にするのは無意味

 翌年度当初予算が議決されようと、4月1日を過ぎなければその予算は発効せず、その状態で入札や見積もり合わせ等の支出負担行為に属する手続をすることは一般的には違法です。当初予算議決日以降に入札すれば予算単年度主義に反しないと考えるのは、まったくナンセンスです。長期継続契約は、例外として入札等の手続ばかりでなく、契約締結まで容認されているのです。

 議会に対する配慮だという人もいますが、そもそもその種の長期継続契約は条例で定められます。つまり、議会の包括的な委任があって行っていることであり、議会への配慮を持ち出すのは筋違いです。

 

 土地を借りる契約でも、4月1日の午前零時から使うのであれば、年度開始前に契約を済ませておくべきことは常識です。庁舎の管理などの契約は、年度開始前に契約を済ませなければ対応できません。複写サービス関係の契約なども、年度開始前に機器を搬入・設置してもらわなければ、4月1日の朝から使えません。総務省が、いくらなんでもそんなアホな制度を創設するはずがないのです。

 妙な運用をする団体がなくなることを願っています。

 「4月1日からの契約は適正に2」

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 我が小規模自治体では、庁舎管理、警備、清掃、複写サービス、印刷機のリース等、4月1日から必要なサービスについての入札を昨日(3月15日)までにすべて終了しました。庁舎管理等は平成3141日から翌331日までの1年間、リース等は平成3141日から5年間とか3年間の契約です。

 契約の締結も3月中に終わらせ、契約日付もありのまま、3月中の日付にします。

 これが自然で合法的なやり方ですが、未だに、実際の契約書作成は4月2日以降なのに日付だけ41にしたり、4月1日に契約手続をするのにその日の朝から未契約の状態で役務の提供を受けていたりする不適切な事務処理の団体も多いようです。

 

長期継続契約を適正に活用

 我が団体では、長期継続契約の制度を適切に活用して、年度開始前に契約の締結、機器の設置等、すべての準備を終えて41日を迎えます。

地方公共団体は、予算単年度主義により、原則として年度を超える契約はできません。長期継続契約は、地方自治法第234条の3に規定されている制度で、予算単年度主義の例外として年度を超えて契約することを認める制度です。元々、昭和38年の地方自治法改正で、電気・ガス・水道料や、不動産の賃借について認められ、その後、平成16年の改正で、「政令で定める契約」が加えられ、年度を超えて契約しなければ不都合なものとして地方公共団体が条例で定める契約が追加されたものです。

 各地方公共団体では、この改正に対応し、長期継続契約ができるものとして、毎年41日から役務の提供を受けることが必要な庁舎の警備、清掃、設備やソフトウェアの保守管理などの契約、複数年にわたる機器のリース契約などを指定しています。これらの契約は、年度を超えて契約でき、つまり、41日からの契約ならば前年度の3月のうちに入札手続はもちろん、契約の締結までしてもいいのです。

 「長期継続契約の制度をもっと有効に活用せよ!」 参照

 

総務省の文書でも容認

 我が団体のような制度運用は、総務省の文書で明確に容認しています。

 「長期継続契約に係る総務省の「公式」見解」 参照

 

 このような文書による指導があるにもかかわらず、一部の団体では、頑なに4月1日付けの契約にこだわり、日付を遡った契約書の作成(虚偽公文書作成罪)などを行っているようです。法令の適正運用が求められます。

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 法令を解釈する場合、その法令が合理的に正しく制定されているという前提で解釈する必要があります。

 毎年41日から必要なサービスについての契約であれば、3月末までに締結する必要があります。それができないような制度をわざわざ創設したと考えることはできません。

 立法者の意思は明確です。

 

自治法第214条(債務負担行為) 歳出予算の金額、継続費の総額又は繰越明許費の金額の範囲内におけるものを除くほか、普通地方公共団体が債務を負担する行為をするには、予算で債務負担行為として定めておかなければならない。

自治法第234条の3(長期継続契約) 普通地方公共団体は、第214条の規定にかかわらず、     翌年度以降にわたり、電気、ガス若しくは水の供給若しくは電気通信役務の提供を受ける契約又は不動産を借りる契約その他政令で定める契約を締結することができる。この場合においては、各年度におけるこれらの経費の予算の範囲内においてその給付を受けなければならない。

 

事業年度開始前の契約を否定するような文言はない

 自治法第234条の3では、この制度は、債務負担行為の例外として定められています。つまり、債務負担行為の手続をせずに、翌年度以降にわたり役務の提供を受ける契約を締結できるということです。契約時点からみて、翌々年度に役務の提供を受けて債務を負担することと同様、翌年度に役務の提供を受けて債務を負担することももちろん認められます。当年度の歳入歳出予算に載っているかどうかなど、考慮する余地はなく、そのように読める文言もありません

 

 以上のように、制度創設時に対外的に説明した趣旨、目的が、あいまいにされていたため、運用について誤解が生じ、41日以降でなければ契約を締結できないとか、長期(複数年)の契約でなければならないなどという馬鹿げた解釈が生まれてしまったのでしょう。

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会計年度独立の原則、予算単年度主義の一人歩き

 地方自治体が結ぶ契約の中には、相手方と単価だけを契約し、実際に発注して初めて債務が発生する、いわゆる単価契約という種類があります。コピー用紙とか、文房具、ガソリン、灯油などの購入のために、多くの自治体では単価契約を結びます。その契約を結んだだけでは自治体の債務は発生しないため、支出負担行為には該当せず、「予算の執行」にも該当しません

 したがって、会計年度独立の原則とか、予算単年度主義とかに関係なく、いつ契約しようと、地方自治法上の制約はないものです。実際、法令をきちんと解釈して運用する自治体では、繁忙期を避けるため、1年間の単価契約を10月から翌年9月までの1年間で結んだりしています。

 しかし、あまり法令を読まない自治体では、予算単年度主義の名のもとに、このような契約まで41日付けで結ばないといけないと考え、そのように運用しています。そのような残念な自治体は、かなりの数に上ります。

 

地方自治法の関係条文

(会計年度及びその独立の原則)

第208条  普通地方公共団体の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。

 各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもつて、これに充てなければならない。

 

(支出負担行為)

第232条の3  普通地方公共団体の支出の原因となるべき契約その他の行為(これを支出負担行為という。)は、法令又は予算の定めるところに従い、これをしなければならない。

 

 読めば御理解いただけると思いますが、支出負担行為に該当しない契約は、どんな期間、時期に契約しようと、制約はないのです。

 

41日付け単価契約の弊害

 41日から実施したい単価契約を41日付けで締結しようとする場合、長期継続契約などを41日付けで結ぼうとする場合と同様の弊害を生じます。

41日付け契約の弊害 長期継続契約の運用」参照

つまり、不適正、業者との癒着、日付の遡りなどの違法行為の誘発、競争の阻害などの原因になってしまうのです。

契約期間を41日から1年間にしたければ、それはいいでしょう。しかし、契約日を41日にしようとすれば、上述のような不都合は免れません。

前年度中の適当な時期に入札などの契約準備をし、3月中に契約を締結すればいいのです。

 

年度を超える単価契約

暖房用の灯油の単価契約を考えてみましょう。4月くらいはまだ寒いので、4月末くらいまでの契約期間は欲しいところです。そんな場合は、例えば11月から4月末までを契約期間にするべきです。わざわざ3月末でいったん契約を終わらせ、41日から結びなおすのは、無駄な作業でしょう。

  こういう契約は、地方自治法などによって、禁止されていませんが、禁止されていると錯覚して「自粛」している自治体がたくさんあるのが実態です。

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