6月8日参院厚生労働委員会で、政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が、東京オリンピック・パラリンピックをめぐる感染リスクについての提言を国際オリンピック委員会(IOC)に伝えると述べました。
尾身会長は、今の日本、東京の現状でオリンピックなどを開催すべきでないことを繰り返し主張しておられます。それに対して、菅政権幹部らが、無礼な態度で聞く耳を持たないそぶりを示しています。菅総理も周囲に「尾身会長を黙らせろ。」などと指示しているとする報道もあります。
この様子を見ていて、私自身の県庁での経験を思い出しています。
専門家の権威を都合よく使おうとする政治家
私が勤めていた県庁では、知事がやたらに専門家による委員会を作らせ、そこの意見を基に施策を進めるという形を作りたがりました。本当に専門家の意見を聞いてそれを施策に生かすのならいいのですが、自分の考え通りの意見を専門家会議に言わせようとするのです。専門家会議の意見をコントロールするように知事から命じられた部長、課長などは大変な苦労でした。専門家たちが知事の意に反する結論を出してしまい、困った羽目に陥った幹部も多かったことと思います。
あの知事の意図は、結局、反対を押し切るために専門家の権威を使いたい、失敗した時の責任を自分は負いたくないということだったのでしょう。菅政権も同じようです。
WHOに期待するしかないのか?
識者の中には、東京オリ・パラの開催の可否、開催する場合の感染防止対策についてWHOに助言を求めるべきだという人もいます。たしかに、一案です。
WHOが開催に危惧の念を示せば、IOCも強行しづらいでしょう。
日本で感染拡大を起こさない確かな根拠がなければ、開催などすべきでないことは当然です。開催して、感染拡大が起こったら誰が責任を負うのか、明確にしていただかなければなりません。
日本国内では専門家の意見を押し切って強行した政権が責任を負わなければならないことは当然ですが・・・。
日本も、私利私欲に流されず、専門家の意見を尊重し、きちんと説明責任を果たす、まともな政治家がいてほしいものです。
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